積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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チャック・ウェンディグ(作)&ルーク・ロス他(画)『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 (ShoPro Books)スター・ウォーズ/フォースの覚醒 (ShoPro Books)
チャック・ウェンディグ ルーク・ロス他

小学館集英社プロダクション 2017-12-06
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★★★☆☆
反乱同盟軍による第2デス・スターの破壊と銀河帝国の崩壊から30年。帝国の残党から生まれた軍事組織ファースト・オーダーの部隊と彼らを率いる邪悪な戦士カイロ・レンが辺境の惑星ジャクーの村を襲った。消えたルーク・スカイウォーカーの居場所を求めて! 同じ目的でレジスタンスのレイア・オーガナ将軍から派遣されたエースパイロットのポー・ダメロン、若き廃品回収業者レイ、脱走ストームトルーパーのフィン、そしてカイロ・レン――彼らの運命が交錯し、銀河に新たな激動の歴史がスタートする!


「スター・ウォーズ フォースの覚醒」ノベライズ。
 今月15日に最新作『最後のジェダイ』公開を控えたこのタイミングで、ShoPro books が「スター・ウォーズ」のスピンオフコミック出版に返り咲きです。小学館プロダクション(当時)といえば旧レジェンズにおいては『ダーク・エンパイア』や『ボバ・フェット』などいくつかの「SW」コミックを翻訳した過去があり、ディズニー体制移行直前には何がしかの作品を出すつもりでいるという話もありましたが、ルーカスフィルム買収による影響でそれらの計画もフェードアウトしてしまいました。
 今回、ディズニーによる続三部作が立ち上がったことで既にヴィレッジブックスから数作のコミックが定期的に供給され、小説以上に不遇であった日本のスピンオフコミック事情が大幅に改善されただけでもありがたかったのに、よもやそこに新たなラインから参入があろうとは! しかも編集を手掛けるのは長年に渡り日本のスピンオフ業界を担ってきたわれらが高貴準三氏、訳者が「ボバ」少年シリーズの村上清幸氏という完璧に信頼の置ける布陣。
 カバーを排すことで価格を抑え、より広い層に手に取って貰おうという各種努力も素晴らしい。

 本作は『EP7』をミニシリーズとしてコミック化したもので、基本的には映画の筋をなぞる形となり、新たな要素、コミックならではのエピソードは皆無といって良いでしょう。また140ページという分量に収める都合上、映画の内容を大幅に端折っている部分も少なくなく、主に場面転換や心情変化の面で些か急ぎ過ぎているきらいも否めません。必要最低限のコマ数で済ませるために無理くり“地の文”に説明を投げたなと思わせる箇所もあって、兎にも角にも紙幅との戦いに苦慮していたことが見てとれるのは何ともはや。スター・キラーによるホズニアン・プライム破壊のシリアスな場面にまでご丁寧にキャラクター紹介が入っている画はなかなかにシュールです。マスクを脱いだカイロ・レンがいちいちオーバーリアクションをとってくるのも笑ってしまいました。
 そんな中でも公開前に各種メディアで紹介された本編写真やトレーラーに散見された劇中ショットを意識的に盛り込むことによって『EP7』らしさをしっかり演出し、映画のコミカライズとして成立させているのはさすがですね。

 スピンオフファン向けのネタとしてはディカーのレジスタンス基地の会議シーンで『アフターマス』に登場するテミンの相棒・ミスター・ボーンズが描かれている点に着目したいところ。B1バトル・ドロイドでありながら全身凶器で禍々しいペイントのなされたミスター・ボーンズのビジュアルは大人数に溶け込んでいてもはっきりそれとわかるほど特徴的で、本コミックの原作を同シリーズのチャック・ウェンディグが担当しているからこその仕込みでしょう。
 ただし後に発売された『Aftermath: Empire's End』にてミスター・ボーンズはどうも破壊されているらしく、その後「ポー・ダメロン」誌にて再登場を果たすもドロイド・コマンドーに人格データを移植しての復活だそうなので、『EP7』時点でB1バトル・ドロイドの姿でいるのは矛盾なような……。まあディカーの基地にはテミンもいることですしその辺りは今後の補完に期待です。

 次回配本は4月に『ハン・ソロ』を予定とのこと。邦訳希望作品を募ったアンケートハガキも投げ込まれているので皆さん、必ず出しましょう。次作は多少高くなっても表紙カバーは付けてほしいかな。


相沢沙呼『マツリカ・マトリョシカ』

マツリカ・マトリョシカマツリカ・マトリョシカ
相沢 沙呼

KADOKAWA 2017-08-25
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★★★★☆
柴山祐希、高校2年生。彼は学校の近くにある廃墟ビルに住んでいる謎の美女・マツリカさんに命じられて、学校の怪談を調査している。ある日、偶然出会った一年生の女子から『開かずの扉の胡蝶さん』の怪談を耳にする。密室状態の第一美術室で2年前に起きた、女の子が襲われるという事件。解決されないまま時が過ぎ、柴山の目の前で開かずの扉が開くことになったが、そこには制服を着せられたトルソーが、散らばる蝶の標本と共に転がっていた。現場は誰も出入りできない密室という状況で再び起きた事件。柴山が犯人と疑われてしまう事態になってしまい……。彼はクラスメイトと共に、過去の密室と現在の密室の謎に挑む!!


「マツリカ」シリーズ 第3作。
 2年前と現在、第一美術室で起きた2つの密室事件の真相を紐解く学園ミステリ。“柴犬”こと高校生の柴山が廃ビルに住まうコスプレ年増BBA“魔女”マツリカさんに奴隷の如くこき使われ、校内で発生する事件を解決していくシリーズの最新作にして初長編です。前作『マツリカ・マハリタ』でマツリカさんの過去にひとつの決着がつき、てっきり完結したとばかり思っていたらまさかの続編刊行に驚きました。
 ただしその趣は大きく変わっており、これまでは基本的に柴山が足で稼いできた情報からマツリカさんが快刀乱麻にぶった切る安楽椅子探偵型の連作短編形式であったのに対して、今巻では全体を通してマツリカさんの出番は極めて少なく、柴山とその友人らがにわか探偵団を結成してそのメンバーがディスカッションを重ね、各人が推理を披露し合う多重解決もの体裁が採られています。人付き合いが苦手で内向的、心に傷を抱えて生きてきた柴山がマツリカさんに頼ることなく仲間たちと共に事件に挑むストーリーラインは既刊2冊の事件を通して構築された人間関係と信頼、成長があったからこそ成り立つもので、多くの学園ミステリにおいて当たり前のように行われているにわか探偵団による探偵活動というお決まりの図式が物語上の必然性を伴っているのが大変素晴らしいです。安楽椅子探偵=マツリカさんからの独立、多重解決スタイルであることが青春ミステリというテーマにおいて大きな意味を持っているのです。

 過去に文化祭準備期間中、第一美術室準備室にて気を失った女子生徒がカッターで傷付けられ発見された事件と、それを模倣するかのようにとまったく同じ部屋、同じ状況にてトルソーを用いて再現された現在の騒動――作中で過去密室、現代密室と呼称される2つの現場はそれぞれ環視による心的密室と施錠による物理的密室と異なる条件で構成された似て非なるものであるのも面白いところ。
 解決編における怒涛ともいえるロジックはその一方でフェティシズムに溢れており、その執拗なまでに鋭い検証がそのまま偏執的で変態的な思春期男子の妄想を掻き立てるあたりは疑いようもなく相沢沙呼の相沢沙呼による相沢沙呼のためのミステリです。あけすけなエロではない、あくまでも服の上からなぞるようなチラリズムは上品ですらあります。
 徹底したロジックにより、一度は検討された単純すぎるトリックを浮かび上がらせるギャップも効いていて、有無を言わさぬ勢いで一気呵成にまくしたてるマツリカさんの推理パートが、さながら飼い犬を侮辱された彼女の怒りを表現しているかのように感じられるのもミステリの様式と物語性の相乗効果を生んでいます。失礼ながら、相沢沙呼がここまで書けるとはシリーズが始まったときには考えてもみませんでした。

 犯人の社会的立場を鑑みると主にトリックの下準備の面で実現可能性にやや疑問符がつかないこともありませんが、許容できる範囲でしょう。敢えて申せば、もうひと声そこを補強する記述があればより完璧な出来になったかなと。
 柴山祐希の物語としても本格ミステリとしても大きく飛躍した感があり、さらなる続編に期待が高まります。


大樹連司『GODZILLA 怪獣黙示録』

GODZILLA 怪獣黙示録 (角川文庫)GODZILLA 怪獣黙示録 (角川文庫)
大樹 連司(ニトロプラス) 虚淵 玄(ニトロプラス)

KADOKAWA 2017-10-25
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★★★★☆
紳士淑女の皆さん、私たちはどうやらこれまでのようです。さようなら。さようなら。
神よ、英国と陛下を守りたまえ。

ゴジラ――かつて万物の霊長を僭称していた我々は、あの恐るべき怪獣と出会い、戦い、敗れて地球を追われた。当時最前線の兵士だった者、彼らを指揮する将官あるいは政治家、科学者だった者、あるいは一般市民、幼い子供だった者。これはそんな一人一人が語った、抗戦と敗北の記録である。果てしない絶望の日々を、人々はいかに生き抜いたのか?――謎に満ちたアニメ映画版『GODZILLA』の前史を読み解く唯一無二の小説版。


 いよいよ公開された「ゴジラ」シリーズ初の長編アニメ映画『GODZILLA 怪獣惑星』。その前日譚であり、地球が如何にして怪獣たちの支配下に置かれることになったのか、人類が故郷を離れるまでの経緯とはどのようなものだったのかをインタビュー形式のモキュメンタリーで記すスピンオフ小説です。
 人類が地球を追われ2年万年、かつての故郷を奪還すべく宇宙に逃げた人々が怪獣惑星と化した母なる大地に再び降り立つ、という新作映画のあらすじを聞いたとき、極めてリアリティに即したシミュレーション映画で日本における特撮史を塗り替えた『シン・ゴジラ』とはまったく真逆の設定に驚いたものですが、かつてまだ人類が健在だった頃、世界各地の様々な人々の視点からその“始まり”を切り取ってみせたのが本書です。

 1995年、世界で初めて怪獣が確認されたカマキラスによるNY襲撃。その記憶が風化しつつあるタイミングでやってきた第二波たるロンドンのドゴラ、怪獣殲滅用として研究開発された兵器が裏目に出て甚大な被害を齎した中国のヘドラ、体内から吐き出す有害物質により広域海洋汚染のきっかけを作ったオーストラリアのダガーラ。そしてエクシフ、ビルサルドの両異星人とのファースト・コンタクト――。プレスリリース配布時、前情報として公開された「人類の生存圏確保に関する合理的選択についての提案」に沿う形でそのとき何が起きたのかを関係者の目を通して語られ、映画本編に対する理解がより深まると共に、メジャー級からマイナーどころまで取り揃えた東宝怪獣総進撃、若しくは東宝オールスター・ファイナル・ウォーズとでもいうべき大盤振る舞いなサービスっぷりと小ネタの数々は「ゴジラ」ファン、特撮ファンであれば滾らないハズがありません。
 98年のハリウッド版『GODZILLA』(いわゆる『エメゴジ』)が『FW』同様ジラと呼称されて登場し、怪獣王ゴジラと性質こそ異なれど特徴的には似た部分も多くあり、その繁殖力と敏捷性により人類にとってとてつもなく厄介で絶大な驚異となった云々の扱いには「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」とさんざバカにされネタにされてきた『エメゴジ』ファンの留飲を大いに下げてくれました。このエメゴジや『VSビオランテ』ではG細胞から生み出されたビオランテをゴジラと同種の怪獣かもしれないと指摘することでアニメ映画本編に登場するセルヴァムのゴジラの亜種であり飛行型という物議を醸しそうな設定をスムーズに受け入れられる土壌を敷いている点も上手く、オリジナルとなった各映画の内容を『怪獣惑星』の世界観の下に再構築することでまったく新しく、しかしあくまでも旧来の「ゴジラ」シリーズの延長戦上にある「ゴジラ」映画を作り上げることに成功していると既にこの時点でいえましょう。
 今作は地球連合政府とエクシフ、ビルサルドが協力してゴジラと怪獣たちに対し一矢報い、反撃の狼煙を上げたところで〆られており、その語り部の名と共に映画に繋ぐ形で終わります。1本の独立した小説として面白いかどうかは自分が「ゴジラ」ファンであることもあって正直なところ判断はし難いです。しかしながらこれだけは間違いなく断言できるのは映画を観る上で絶対に外せない副読本であり、「ゴジラ」や東宝怪獣特撮を愛する者にとっては最初から最後まで楽しめる最高の1冊であるということです。


東川篤哉『ライオンは仔猫に夢中 ~平塚おんな探偵の事件簿(3)~』

ライオンは仔猫に夢中 ~平塚おんな探偵の事件簿3~ (平塚おんな探偵の事件簿 3)ライオンは仔猫に夢中 ~平塚おんな探偵の事件簿3~ (平塚おんな探偵の事件簿 3)
東川篤哉

祥伝社 2017-09-12
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★★★☆☆
〈ライオン探偵〉生野エルザ&美貌(自称)の助手・川島美伽。ガールズ探偵、危機一髪!? 絶対に負けられない、プライドを懸けた“謎解き”がいま始まる! 不運続きの二人に降りかかる、難事件と災難の雨あられ。転落死した社長令嬢の部屋から赤いハイヒールが消えたのはなぜ? サークル一の美人女子大生が死に際にVサインを残したわけは? 独居老人の最期を見ていた鸚鵡が命を狙われる理由とは? 海の家で出会った女性をイケメン英会話講師が捜すわけとは? 愛と推理とガールズトークあふれる〈生野エルザ探偵事務所〉は、今日もなんとか(?)営業中!


「平塚おんな探偵の事件簿」第3作。
 平塚のライオン、生野エルザと猛獣使いで助手の川島美伽が活躍するローカルミステリの第3弾。東川節炸裂の会話劇と抜群のキャラクター性で笑わせてくれるノリは今巻も変わらず、毎度楽しみにしているシリーズです。
 収録されているのは「失われた靴を求めて」「密室から逃げてきた男」「おしゃべり鸚鵡を追いかけて」「あの夏の面影」の全4篇。行動派のエルザが平塚中をあちらへこちらへと駆けずり回り、ときに依頼人の、またあるときは己の利益のために真相究明に奔走します。今巻では仔猫をタイトルにするだけあって4篇中2本が動物メインの作品でした。

 個々の出来としては前半2篇が特に良く、一見筋が通っているようでいてよくよく詰めていくと物事の順番がおかしいことが明らかとなり、その不可解な行動を軸に改めて状況をバラし組み立て直す手際はもはや職人技です。合理的に思える状態→浮かび上がる不自然さ→再整頓といった手順で、間違った完成図からパズルのピースをあるべき場所へと正す。これをさも簡単なことのようにいとも容易くちゃちゃっと書き上げてしまうのだから怖ろしい(実際にどれくらいの労力が掛かっているのかはわかりませんが)。
 シンプルなようで入り組んで、さりとて煩雑になりすぎないわかりやすさが東川ミステリ最大の魅力でしょう。

 注目は新たに生野エルザ探偵事務所のメンバーに加わるミーコが初登場を果たす第2話「密室から逃げてきた男」。密室の中に死体と無実を主張する依頼人、仔猫が1匹というストレートな短編です。決められたアクションを想定し難く、本来であれば不確定要素として扱われ得るモノを構成要件に取り込み、歯車のひとつとして機械的なメカニズムで密室を完成させるばかりか、同時にトリックに用いられた証拠の回収までをもやってのける一石二鳥な仕組みは生き物を主題にしたタイトルに相応しい。そこからさらにフーダニットにまで繋げてしまうつくりにも舌を巻きました。
 反対に次話の「おしゃべり鸚鵡を追いかけて」はアンチミステリ風なアプローチが微妙な肩透かし感を生んでおり、変に先進性を希求した捻くれた内容よりも実直なロジックと謎解きこそが作者の持ち味を遺憾なく発揮できるフィ-ルドであると改めて認識させられました。


岡田秀文『帝都大捜査網』

帝都大捜査網帝都大捜査網
岡田 秀文

東京創元社 2017-07-28
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★★★☆☆
昭和十一年、夏。死体が発見されるたびに、なぜか刺し傷の数がひとつずつ減ってゆく。殺された男たちのあいだに交友関係などは一切見つからず、共通しているのは全員が多額の借金を背負っていたことのみ。警視庁特別捜査隊は奇妙な連続刺殺事件の謎を追い、帝都全体に捜査の網を広げてゆくが――。捜査隊隊長が目の当たりにした、事件の異様な構図とは?


 昭和の初め、東京を騒がせる連続殺人の顛末を追った長編ミステリ。 『黒龍荘の惨劇』では本格ミステリ大賞にもノミネートされた時代作家、岡田秀文の新作です。
 毎日ひとつずつ新たな死体が発見され、その度に傷口の数が減っていく猟奇的で意味深な謎の提示が大層興味をそそり、冒頭から読者の心を捉えます。陣頭指揮をとる特別捜査隊の隊長は事故で家族を失った傷を心に抱えながらも、探偵小説好きで好奇心旺盛なひとり娘のアドバイスに従って事件の核心へと迫っていく――ものだとばかり思っていたら、主軸はむしろ期せずして奇妙な猟奇殺人の加害者サイドに回ることになってしまった男の巻き込まれた悲喜劇の方であり、そちらの視点が大部分を占めているのは予想外でした。

 そのためいわゆる警察小説のように情報を足で稼いで推理していく描写は殆どなく、大捜査網と銘打つほどのスケールや緊迫感が見られないのは看板に偽りありと申しますか。タイトルから受ける印象と実際の内容が大きく乖離しています。
 こういった猟奇ものを扱う際に議題の的として掲げられることの多い、生前の人生に接点がないと見られる被害者同士を結ぶミッシングリンクも単なる借金苦というだけで物語上特に秘されておらず、事件の裏で行われる人生を賭けた総取りゲームのじゃんけんトーナメントもコンゲーム的な駆け引きが明暗を分ける頭脳戦とはとても言えません。
 アガサ・クリスティの“十二の刺傷”にインスパイアされた作品でありながら探偵役が真相を看破する爽快感とはまた別の、あくまでもサスペンスとして視点人物と共に転がされる面白さを重視した作風は本格読者には物足りなさが残るところ。申し訳程度に小技を効かせて、ちょっとしたフェイントとミステリとしての演出を補ってくるあたり、作者も案外それを自覚していそうです。


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プロフィール

はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
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2014年のベスト5

2014年に読んだ小説の       (暫定)ベスト5はこれ!!

2012年のベスト5

2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

2011年のベスト5

2011年に読んだ小説の          ベスト5はこれ!!

1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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