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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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『相棒 Season 10』、総括

 遅くなりましたが今期の『相棒』の総括をしていこうと思います。今シーズン最大のトピックはとうとうやってきた神戸尊の卒業ということで、神戸君を掘り下げるエピソードが目立っていたのが印象に残ります。
 主役の一方である神戸君に決して軽くない罪を背負わせたスタッフの判断を素晴らしく思う一方で、肝心の神戸尊の顛末が思っていたよりもずっと爽やかだったことに関しては少し拍子抜けでもありました。もっとズタズタに引き裂いてくれるような展開を期待していた私としては、若干残念です。

それでは、各エピソードの出来を見ていきましょう。



☆=シリーズ屈指の名作
◎=名エピソード
〇=及第点
△=微妙な出来
×=最悪。論外。

◎第1話 贖罪
◎第2話 逃げ水
△第3話 晩夏
◎第4話 ライフライン
〇第5話 消えた女
〇第6話 ラスト・ソング
△第7話 すみれ色の研究
×第8話 フォーカス
〇第9話 あすなろの唄
〇第10話 ピエロ
◎第11話 名探偵再登場
〇第12話 つきすぎている女
△第13話 藍よりも青し
〇第14話 悪友
〇第15話 アンテナ
◎第16話 宣誓
〇第17話 陣川、父親になる
〇第18話 守るべきもの
◎最終話 罪と罰



 いやぁ、安定して悪くはないのだけど取り立てて突出もしていないという傾向は、今シーズンと同じく再登場ゲストを多く起用した Season 6 に似ていますね。キャラものに依りすぎてしまった弊害なのか、見応えのある回が減ってしまうきらいがあるようです。反面、キャラ読みならぬキャラ見の精神で凡作~ちょいダメでも許せてしまうメリットもあるわけですが……。
 さらに Season 10 は神戸君のみならずたまきさんも卒業し、新レギュラーとして月本幸子が花の里女将に就任するなど、世代交代の波が着実に見られてきているのも面白い。
 もし神部君をこのタイミングで卒業させなかった場合、神戸君を育てて右京さんを外すという選択肢も或いはあったかもしれません。

 最終話には『劇場版Ⅱ』で暗躍した長谷川元副総監や『相棒』のラスボスである雛ちゃんも登場し、神戸君の最終的な処遇も含め、シリーズ的にはかつてないほど盛り上がりを見せています。しかし、神戸君卒業に向けての布石が線にならずに点のままで段階を踏んで盛り上げることができない、という『相棒』が昔から抱える弱点は今シーズンでも直っておらず、シリーズ構成か何かを置いてきちんと縦糸を繋いでいくことが今後の課題になってくるでしょう。

ともあれ。節目の10シーズン目を終えて、まだまだ衰えを見せない『相棒』に次シーズンへの期待が膨らむばかりです。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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