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積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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相棒 Season 10 第18話「守るべきもの」


★★★★☆

民間警備会社の土方が銃弾を受けて死亡した。土方は、ある研究をしている学者・泊を警護している最中だった。尊と警察学校で同期だった土方は、閣僚警護の経験もあったが「SPという仕事に恐怖を感じるようになり警察を辞めた」と言われていた。その土方が民間の警備会社に入り、再び警護の仕事についていたことに、尊は違和感を感じる。米沢によると、銃撃は2発。防犯カメラの映像には土方が1発目の狙撃の後、逃げ出すように走り出す姿が残されており、2発目が命中した。一緒に居た泊も、土方が逃げ出したと証言しているという。泊は事件前に「研究を中止せよ」という脅迫状を受け取っていたらしいが、命を狙われるほどの研究とは一体どんなものだったのか? 興味を抱いた右京は尊とともに調べ始める。


 フェアプレイを徹底するのなら射撃地点から300メートル離れた際の、音の伝わり方について劇中でさり気に伏線を仕込んでおいても良かった気もしますが、それはともかくさすがはあの傑作「越境捜査」を書いたハセベバクシンオー脚本。面白かったです。
 久々にいかにも本格ちっくな謎解き展開で燃えました。『相棒』の弱点のひとつは脚本家によってその回の出来がバラバラという点が挙げられるのですけど、今回のような話を観ていると、もっと本職のミステリ作家を起用してあげてほしい気分になります。とりあえずはノベライズのご縁で鳥飼脚本の『相棒』なんかを観てみたい。

 警護対象に疑惑を感じつつも、ボディーガードとしてのプライドの下に愚直なまでにその使命を全うし、散っていった男。ある意味では今回もプロフェッショナルものになるのでしょうか。神戸君が土方の生き様を胸に刻んで締める終わりもなかなか良かったです。
 それはそれとして、花の里での右京さんと神戸君のやりとりが次回卒業なので取って付けました感アリアリで気になりました。せっかく2クールもやっているんだから、第1話から順繰りにちらちらと匂わせつつ最終回まで盛り上げていけば良いのに、Season 7 の薫ちゃん卒業や Season 8 のスパイの件、今シーズンの神戸君卒業の件といい、『相棒』は縦糸の繋ぎ方が下手ですよね。シリーズ構成か何かを置いてないのかな。それとも松本GPがそういった役割を担っているのかしら。何にしても、そこはこれからの課題だと思います。

 しかし直接本編内容とは関係ありませんが、カーボンオフセットみたいななんちゃってエコ市場が10兆円規模とはいやはや……。なんというか根本的に勘違いをしているとしか考えられない現状です。
 排出権取引の仕組みなんて酷いもので、そもそも足りない部分、余っている部分を売り買いしていていたんじゃ、せっかくの排出制限がまったくの意味なしit になる上に、下手をすると余裕のある企業から買い取った枠でガンガンCO2を排出しまくって、もともと想定されていた量以上使い込む結果にもなり兼ねないわけで。資本主義もここに極まれりといった感じです。

さて、来週はお休みで再来週が最終回。
いつもよりも1時間早い夜の8時から2時間超のSP版なので、見逃し録画ミスにはご用心。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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