fc2ブログ

積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

Entries

ジュード・ワトソン『スター・ウォーズ ジェダイ・クエスト(2) 師弟のきずな』

スターウォーズ/ジェダイクエスト(2)師弟のきずな (LUCAS BOOKS)スターウォーズ/ジェダイクエスト(2)師弟のきずな (LUCAS BOOKS)
ジュード・ワトソン 西村 和子

オークラ出版 2006-11-09
売り上げランキング : 345157

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

★★★★☆
アナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービは、訓練任務のために惑星ラグーン6へ向かう。この訓練をとおして師弟間のきずなを強めるのが目的だが、アナキンにとって、ひとつの任務をこなすたびにオビ=ワンとのきずなは強まっていると思っていたこともあり、今回の訓練は理解できないでいる。けれど、気軽な訓練だったはずが、次々に遭遇する危険に、いつしかふたりは恐ろしい事態に巻きこまれていき――。


「ジェダイ・クエスト」第2作。
 『EP1』と『EP2』との間を埋めるジュニア・ノベル シリーズ「ジェダイ・クエスト」の2作目です。かつて自分とクワイ=ガンも行ったマスターとパダワンとの絆を深めるサバイバル修行への参加をジェダイ聖堂に申し出たオビ=ワン。その大元には、クワイ=ガンが自分にしてくれたようにアナキンをきちんと導けているのだろうか、というオビ=ワンの師としての悩みがありました。
 一方、アナキンはアナキンでオビ=ワンが自らの考えを進んで話してくれないことに落胆を覚え、自分は弟子として信頼されていないと不安感を募らせる。
 互いに善き師、善き弟子であろうとし、師弟の絆を深めていきたいと考えているのにふたりの仲はすれ違ってばかり。まるで恋愛関係です。私は男なのでそういう見方での愉しみ方はまずもってありえませんけれど、思わずこれは腐女子の方々大歓喜だろうなー、などと考えてしまいます。

 『EP3』あたりを観ていてもわかるようにアナキンってかなり愛想深い性格で、結構ヤンデレ気質なところがあるんですよね。『ローグ・プラネット』ではオビ=ワンというマスターを心から尊敬し、愛しているからこそ、どこまでオビ=ワンに愛されているのか常に試したくなる、とか言っちゃっていますし。
 本作でもアナキンは、クワイ=ガンとの思い出を話して聞かせるオビ=ワンに対して嫉妬の心を燃やしています。そして、そんなアニーが常々気にしているのが、オビ=ワンが自分を選んだのは敬愛するマスター・クワイ=ガンの最期の頼みだったからに過ぎないんじゃないか、という問題。
 実際のところ、いま現在がどうであれ最初はそうだったことが確かなだけに、なかなか一筋縄ではいかない悩みごとです。今巻においても、すぐにふたりが抜群のコンビネーションに至るような展開にはなりません。あくまでも一歩、前に進むだけ。
 映画で見られるような息ぴったりの仲良し師弟が生まれるまでには、長い時間の積み重ねがあったのです。

 著者のジュード・ワトソンがオビ=ワンの修行生時代を描いた「ジェダイ・アプレンティス」を手掛けていたこともあって、作中にはクワイ=ガンとオビ=ワンの過去話もふんだんに登場します。今後恐らく日本で訳されることはないだろうシリーズなだけに、日本のSWファンには嬉しいエピソードが満載です。

スポンサーサイト



Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
お気軽にどうぞ。

カレンダー

02 | 2023/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

ただいまの積読本

現在:456冊                        目指すは未踏の500冊! 最新の15冊を表示。                 冊数をクリックするとすべての積読本を見られます。

ブログ内検索

作家別作品アーカイブ

過去の読書記録はこちらから。 作家名が五十音順に、それぞれシリーズごとに見られます。

評価について

★☆☆☆☆ 破り捨てたい衝動に ★★☆☆☆ うーん。これはびみょ(ry       ★★★☆☆ 普通に面白いです ★★★★☆ 一読の価値アリ ★★★★★ 殿堂入り                ★×4以上は自信を持ってオススメ  ★×5はとりあえず読んでほしい傑作

2014年のベスト5

2014年に読んだ小説の       (暫定)ベスト5はこれ!!

2012年のベスト5

2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

2011年のベスト5

2011年に読んだ小説の          ベスト5はこれ!!

1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

最近の記事

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

アソシエイト

アクセス解析