2012.01/11 [Wed]
相棒 Season 10 第11話「名探偵再登場」
★★★★☆
探偵社を経営している樋本の遺体が発見された。樋本の元妻でかなりの美人の佳美に容疑がかかるが、彼女のアリバイ証言したのがあの私立探偵・矢木だった。矢木は自らをマーロウ矢木と名乗る探偵で、かつて美大生殺害事件で右京らの捜査に割り込んできた男だ。ハードボイルドに憧れ、どこかお調子者。尊はそんなマーロウ矢木とタッグを組むハメになってしまう。
Season 5 に登場し、絶大なインパクトを残した名キャラクター・マーロウ矢木が再登場。いやはや6年ぶりですよ。抜けているように見えて実は優秀な名探偵といった設定は健在で、全編笑えるにも関わらず謎解きもしっかりしているという何気にハードルの高いことをさらりとやっています。
尾行されている一般女性が鏡で背後を確認したり、300億の資産を持つ大金持ちが登場したり、どこまでが本気でどこからがギャグなのかわからなくなるような独特の世界観も相変わらずでした。
右京さんが既に名探偵として存在している中で、さらにゲストをもうひとりの名探偵に見えるように演出するのは、本来であればなかなか難しいことです。しかし、矢木さんの真の目的を右京さんが暴く構図にすることで、互いが互いを食わないレベルで両者を上手く“名探偵”させているところがお見事です。
加えて、同じ名探偵でも警察と私立探偵では取り得る立場が違うことを明確にしていて、ぶっちゃけ探偵役はひとりで良くない?と視聴者に思わせないんですね。しかもこれは矢木明の初登場回「名探偵登場」から引き継がれているテーマでもある、と。
相続順云々の話が真相部分に掛かってくるあたりもさすが。何よりも、ちょっと不自然に挿入されたきらいのあるその話題を伏線にして、恐らく多くの人がスルーしていたであろう「300億円のため~」のセリフに矛盾点を見出すロジックには感心しました。
まったくの埒外にあったものを指摘されたときも確かに驚きはするのですけど、多少引っ掛かりを覚えた部分が解決のための“手順の一”だったと気付かされたときの悔しさは段違いですね。完敗。
次週は月本幸子が三度目の登場。公式ページのあらすじからして迷篇になりそうな予感ぷんぷんです。
驚愕のラストってまさか、禁じ手の夢オチPart2とかじゃないですよね……?
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