2011.12/16 [Fri]
ムック『仮面ライダーオーズ/OOO 公式読本 ~OOO INFINITY~』
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★★★★☆
――ウヴァとは思えない爽やかなコメントをありがとうございます。
無限に謳う、「欲望」という名の人間賛歌。
「仮面ライダーオーズ/OOO」の1年を、関係者の濃厚証言で完全凝縮パック!!
今年も出ました『仮面ライダーオーズ/OOO』の公式読本。予め誤解のないように断っておくと、細かいところまで行き届いた質の高いガイドブックではあるのです。が、前年度の『仮面ライダーW 公式読本 "W"』とボリュームはそう変わらないはずなのに内容の満足度としてはやや下回るものがありました。
『オーズ/OOO』は私の中で『キバ』に次いで気に入っている平成ライダーで、端的にいってこれは思い入れの違いです。愛ゆえにもっともっと語ってほしかったというか。各話解説やメズールの声をアテたゆかなのインタビューも読みたかったです。
そして『ノブナガの野望』『レッツゴー仮面ライダー』と本編間の設定の齟齬についての意見がいちばん聞きたかったので、それが載っていなのは個人的にはマイナスですね。平成ライダーの劇場版に蔓延している繋げられるのに繋げない、結果としてパラレル化に対して製作側がどう考えているのか。そのスタンスを一度徹底的に語らせる場は絶対に必要です。
例えば『ノブナガの野望』であれば百歩譲って脚本執筆当時はキャラや設定が固まっていなかったからある程度のブレは仕方なかったとはいえ、その後テレビシリーズを進行していく上ですり合わせていくのは当然の仕事でしょう。ギルって何ぞやというところから始まって、こじつけでも良いからそれなりに補完できる形で少なくとも完全に破綻するようなことは避けなきゃいけない。それが「ライダー映画はパラレル設定」をさも当然のように観客側に押し付けるのは間違いってものです。そういった突っ込んだ部分は無視して綺麗なところだけ語られてもいまいち消化不良ですってば。
それはともかく、興味深かったのは比奈ちゃんと映司を恋愛関係にしちゃうと途端に安っぽくなってしまうという話。見ている限りじゃ恋愛方向に針を振ってもおかしくないと思っていたのですが、製作側としてはそれはどうしても避けたかったようで。アンクと映司の関係もそう。愛情とか友情を超えた部分にある絆――それが『オーズ/OOO』のすべてだった、と。なるほどねぇ。
クリーチャーデザインの裏話は今年も興味深かったです。欲望のイメージを“手”に変換して、それをヤミーの造形の中に落とし込んでいたなど、放送だけではぱっと見わからないような拘りが語られているのが良かったです。
それとウヴァ役の山田さんのインタビューは爆笑ものでした。インタビュアーといい、役者さんといい、いくらなんでもボロクソに言いすぎだろ! いやぁウヴァさん、愛されてるなー
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