2011.11/04 [Fri]
マイケル・リーヴス&スティーヴ・ペリー『スター・ウォーズ デス・スター(上)』
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★★★★☆
兵器というものは、複雑になればなるほど欠点が生じるものだ
カン・ポジョはわたしがこれまでに見た最高の拳銃使いだったが、
最新式の武器が故障したために、ただのナイフに殺されたのだ
ジェダイ・オーダーを滅ぼしたパルパティーンは、皇帝を僣称し、帝国を築いた。だが、帝国の圧政に抵抗する反乱同盟軍は日増しに力を増してきた。反乱の芽を摘み、銀河を完全に支配するには、圧倒的な恐怖の象徴が必要となる。ひとつの惑星を一瞬で抹消するスーパーレーザー砲を搭載したバトル・ステーション――それは、「死の星」と呼ばれた。さまざまな人々の運命が交錯するなか、デス・スターは日ごとに完成へと近づいていく。映画『エピソード3』の終盤に姿を見せた建造中のデス・スター。18年の間に何が起きたのか、今明らかになる。
「スター・ウォーズ デス・スター」上巻。
映画第1作『エピソード4 新たなる希望』を帝国軍の視点から見た作品です。上巻の時系列は『EP4』よりも少し前、超兵器デス・スターが建造されているまさにその過程が描かれます。『EP3』で早くもその姿をお披露目していたデス・スターですが、反乱軍のスパイによる度重なる妨害工作や思わぬ事故の続発、設計の不備修正等問題頻出で完成まではなかなか漕ぎつけられなかったようです。思えば本作の1標準年前にも『フォース・アンリーシュド ダース・ヴェイダーの弟子』にてダース・ヴェイダーとスターキラーがデス・スター内で大バトルを繰り広げて大破させてましたからね。時間も掛かるわけです。
月ほどもある巨大なバトル・ステーションには、当然のことながら何十万、何百万単位で乗員がいます。囚人惑星デスペイヤーで弱者に護身術を教えていた帝国の軍曹、デスペイヤーからの脱獄犯、デス・スター乗員の憩いの場としてカンティーナを開くためにスカウトされたトワイレックの女性とその用心棒、設計技師として連れてこられた建築家、銀河一の砲台を扱える栄誉を誇らしく思う砲撃手、脱走者の乗ったシャトルを撃ち落としたことを悔やむ凄腕パイロットの少佐、かつてクローン大戦の最中にバリス・オフィーと共に戦地に赴いた過去を持つ軍医etc……。群像劇の主役を担うのは魅力的なキャラクターたちばかり。そして何より、悪人ではない。『フォース・アンリーシュド』のジュノ・エクリプスや「ニュー・ジェダイ・オーダー」のイェイジ艦長といった善良なる帝国市民好きな私としてはかなり嬉しい内容でした。
しかし、そんな彼らも反乱軍によるデス・スター攻撃をきっと生き残れないハズで――。下巻はいよいよ『EP4』本編に突入! オルデラン破壊でデス・スター乗員たちに激震が走るそうなので、これは期待せずにいられません。
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