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映画『劇場版 ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』

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★★★☆☆
デラシオンは我々ウルトラマンと同じく、この宇宙の秩序を守っている
時は2015年、SRC宇宙開発センターでは、怪獣と人間の共存のための新天地を開拓するネオユートピア計画が着々と進行していた。宇宙飛行士として、新たな希望に燃える春野ムサシ。だがそこへ、宇宙からの謎のロボット群が飛来! 輸送ロケットを破壊しようと迫ってきたその時、危機一髪! ウルトラマンコスモス登場!! ムサシはコスモスと共に戦い、それらを退けることに成功! だがその矢先、かつてコスモスと共に地球の危機を救ったウルトラマンジャスティスが現れ、驚くべき事にロボット群の機能を復活させただけでなく、コスモスをも倒してしまった! 果たしてジャスティスの真意は? そして、刻々と宇宙から迫り来る、巨大物体の正体は何か? (2003年 日本)


劇場版「ウルトラマンコスモス」最終作。
 テレビシリーズ全65話+特別編3話に劇場版3作+別 Ver.×1作というシリーズ最長のボリュームを誇る「ウルトラマンコスモス」のラストエピソードです。今回のトピックはなんといっても前作『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』でデビューを果たしたウルトラマンジャスティスが、あろうことか人類殲滅の尖兵としてコスモスの前に立ちはだかるというところ。宇宙正義の執行者たるデラシオンの下、遥か未来に宇宙に害を為す存在になるであろう人類をいまのうちに排除することを目的に地球へ降り立ちます。
 コスモスとムサシは序盤で倒されてしまうため、ストーリーの中核を担うのはこのジャスティスです。かつて宇宙正義の決定に逆らってサンドロスの可能性を信じた結果、最悪の結末に至ってしまった過去があるだけに、その態度は頑なです。人間体として地上に降り立ってみても、そこで見たのは案の定コスモスがやられたのを冷やかす人々や女と見るや絡んでくる下劣な奴らばかり。そんなジャスティス=ジュリの心を動かしたのが子犬を大切に想うひとりの少女の心で――と、まあ脚本は手垢の付いた流れをなぞるザ・テンプレートです。この教科書丸写しのような作劇はどうにかならなかったのかしら。
 しかも最終的にジャスティスが人間側に絆されるものだから、地球の命運がたかだかジュリの心の在り様ひとつに左右されてしまうというお手軽さが生じてしまい、宇宙正義の判断基準が非常に煩雑なものに見えてきます。それならそれでもっと調査に時間を掛けろよ、と言いたくもなる。

 ただし「コスモス」全体を貫くテーマの観点から見てみると、このジャスティスの心変わりこそが“諦めないで信じていれば、夢はきっと叶う”であったことに気付きます。一度は手酷い裏切りを受け、悔やんでも悔やみ切れない失敗をしても、それでも自分の判断を信じて再び想いを託す。その姿がアストロノーツになる夢を叶え、怪獣保護と怪獣との共存という決して容易ではない議題に取り組んでそれを実現させたムサシと重なってくるわけで。「ウルトラマンコスモス」で子供たちにいちばん訴えたかったのはそこなんですよと。
 怪獣たちの扱いははっきり言って不満です。怪獣との共存、怪獣保護を掲げたシリーズの集大成なのだから、ボルギルス、呑龍、リドリアス、ゴルメデβ、ミーニン、チャイルドバルタン・シルビィに限らず、鏑矢諸島オールスターズにはもっと出張ってほしかった。モグルドンとかジェルガとかスピットルとかクレバーゴンとか。出さない方が不自然です。ウルトラマンレジェンドは確かに神々しいですが、これまでの積み重ねを考えればそこはレジェンドに頼るのではなくて、カオスヘッダー0がコスモスと地球人の可能性を説くためにデラシオンの前に立ちはだかるくらいしても良かった気がします。
 内容には色々と思うところがなくもなかったけれど主題歌「High Hope」のラストのセリフ「嘘じゃないんだ! 本当にウルトラマンに逢ったんだ、って!」にすべてが込められていて、それだけでもう些細なことは吹き飛んでしまいました。
 来春公開予定の最新映画『ウルトラマンサーガ』はこの作品の続編的な時系列に当たるようなので、そちらも楽しみです。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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