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積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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相棒 Season 10 第1話「贖罪」


★★★★☆

15年前に女性を殺害したとして、刑を終えて出所したばかりの城戸充が投身自殺した。彼の遺書には、自分は無実であるという訴えと、尊を「絶対に許さない」という言葉が。大河内から連絡を受けた尊は、自ら事件を検証し直す覚悟を決める。「城戸が殺人犯として服役し、償いを終えてもなお、冤罪を訴えて自殺したのはなぜなのか」その点が気になる右京。当時は「適切な捜査で逮捕され、公明正大な裁判で有罪になった」と信じて疑わなかった尊の中でも、疑問が膨らんでいく……。


 どうも。「絶対に許さない」と聞くとどうしてもプリキュアを想い出してしまう はろーすみす です。
 さて始まりました『相棒 Season 10』。1話目からきっついのを持ってきたなあ、というのが第一印象。ストーリー的にも、神戸君的にも。右京さんの暴走も留まるところを知らず、法で裁けなくなった真犯人を虚構推理ちっくな手立てをちらつかせて脅迫するわ社会的に完全に潰すわで観ているこちらがちょっとそれはやりすぎじゃ……と思ったくらいです。そろそろ誰かがブレーキを掛けないと本当にやばい。今回の事件では裏技的な解決方法を取ったけれど、果たしてそれは本当に正義なのか?といった領域にまで踏み込んじゃっている気がします。
 最後の最後で神戸君にトドメを刺すところも容赦ない。終盤の謝罪シーンで親御さんが神戸君に掴み掛かり、殴り、罵倒するくらいやっても良いのに随分とスタッフは神戸君に甘いなーと思っていたのですが、まったくそんなことはありませんでした。第1話から後味が悪すぎる。

 しかしこれって完全犯罪ですよね。露見しない犯罪だけが完全犯罪ではない、と。右京さんのとった解決方法は殆ど違法スレスレ或いは完全アウトを累乗したような代物だったことも踏まえると、普通は使えない――というか使わない手段なわけで。そもそもこれを解決と呼べるのかもわからない。結果として真犯人を地獄の底に叩き落としたものの、法律的な観点から見れば完全犯罪が成立しています。アメリカで『CSI:』があまりにも流行ったために犯罪者たちが細かな遺留物にまで配慮するようになったという話がありましたが、日本でも有り得そうで怖いです。

 Season 10 になっての大きな変化といえば、たまきさんの脱落でしょう。いくらお客さんが入っていなかったとはいえ、花の里を畳んでしまうとは。これには驚きました。また賛否両論の嵐が吹き荒れそうな悪寒。私はシーズン制で年月を積み重ねるスタイルを採っている以上いなくなるキャラがいるのは当然だし、むしろそういった変化はあって然るべきだと考えているので薫ちゃんの卒業同様この措置に異論はありません。脚本さえしっかりしてくれれば文句はないです。
 そしてもうひとつ。特命係と捜査一課の関係性にもちょっとした変化がありました。刑事部長の過去の間違いを改めていった方が国民にウケるという判断によって、従来までの上層部が封じ込めた失態を特命が暴き出す構図ではなくなっているのです。それに伴って、捜査一課の3人とも協力体制で捜査に当たっています。
 「この一連の流れをどう思いますか」と伊丹が右京さんに意見を求め、右京さんが伊丹に聞き返すある種通じ合ったやりとりは、遂にここまで来たかという感じで個人的には嬉しかったですね。


あと視聴者プレゼントのお知らせ、遊びすぎw
コロンボが出てきた時点で既にぶっ飛んでいたけれど「聖戦」の「プ レ ゼ ン ト ♡」発言で吹いた。
そういうコメディなシーンじゃないでしょ! 公式が病気すぐる。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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