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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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ピタカス・ロア『アイ・アム・ナンバー4 〈ロリエン・レガシーズ〉』

アイ・アム・ナンバー4  <ロリエン・レガシーズ> (角川文庫)アイ・アム・ナンバー4 <ロリエン・レガシーズ> (角川文庫)
ピタカス・ロア 尾之上 浩司

角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-06-23
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★★★☆☆
きみは、ロリエンの血をうけ継ぐ者だ、ジョン。
きみと、残った仲間たちは。母星の命運は、きみたちにかかっている。

俺はナンバー4。凶悪で凶暴な連中に追われ、子供のころから守護者のヘンリーと一緒に逃亡生活を送っている。見つけられたら抹殺されてしまうからだ。しかし、オハイオの田舎町パラダイスに移ったとき、サラという美少女と出会い、俺の運命は大きく変わりはじめた。そして“奴ら”が現れた……。


「ロリエン・レガシーズ」第1作。
うう、更新3日も落としてすみません。
なんというか1日サボるとグダグダと続いてしまうのがぼくの悪い癖(右京さんちっくに)

 というわけで復帰します。1週間振りの書評は公開中の映画『アイ・アム・ナンバー4』の原作本です。映画自体は劇場に行く予定はありませんがDVD落ちを待って観ようと思っています。
 本作は本国アメリカでは相当期待されているらしく、解説によるとポスト「ハリー・ポッター」、ポスト「トワイライト」の位置にあるシリーズなのだとか。YA小説ということもあって前半は主人公がハイスクールに転入→友人を得つつ、ヒロインとのロマンスがあり、彼を快く思わないグループから嫌がらせをされたりと王道というよりもテンプレな展開が続きます。海外ドラマだと『吸血キラー/聖少女バフィー』に似ているかな。

 主人公のナンバー4はモガドリアンに滅ぼされたロリエン人最後の生き残りのひとりで、彼の他にも9人のナンバーズとそのお目付け役が地球に逃げ込み、世界各地に散らばっています。モガドリアンはそのすべてを抹殺するために地球に尖兵を派遣、彼らと闘うことがこの小説の柱となるストーリーです。
 ナンバーズはそれぞれレガシーと呼ばれる超能力を複数秘めており、これを用いて『X-MEN』のような闘いを繰り広げるわけです。ただ、これがいまいち食傷気味でもあっていまさら超能力バトルを見せられても、という感がなくもない。手が光る、炎に耐性がある、自然物を操り天候を操る……。能力に設定、さらにいえば途中途中で起こるイベントの数々もどこかで見たことのあるようなものばかりなんです。決してつまらないわけではないですけれど、本シリーズ独自のウリという観点から見るとやや弱い。わざわざ新たに手に取る必要が果たしてあるのかという問題です。

 ただし2巻以降は時系列を進めつつも、それぞれの巻ごとに主役が別のナンバーズに替わっていくようなので試みとしてはそこが独自性なのかしれません。現段階ではフェードアウトしたままの謎もいくつかあるため、どうしても単体では評価し難いところがあります。
 アメリカで今夏発売予定の第2巻は邦訳が決まっているようですが、世界的にはともかく日本での興行はそこまで振るっていないのも事実。それ以降の未執筆ぶん4作が本当にすべて訳されるのかどうか、そこはかとない不安が残ります。頼むから途中打ち切りだけはやめてよね? 「スター・ウォーズ ラスト・オブ・ジェダイ」で経験があるだけに怖い。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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