2011.07/16 [Sat]
映画『劇場版 ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアーク』
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★★☆☆☆
――いつも信じてるさ。
水と緑、古い町並みと近代的な建物が美しく調和するクラウンシティ。この地で開催される“ポケモンバッカー・ワールドカップ”観戦に向かっていたサトシとピカチュウ、ヒカリとタケシの一行はその途中、仲間を探しているというポケモンのゾロアに出会い、行動を共にすることになる。だがその頃、クラウンシティではゾロアークというポケモンが伝説のポケモンと呼ばれるライコウ、エンテイ、スイクンの3体に化けて街を破壊し始めていた。そして、20年ぶりにこの街に戻ったポケモンのセレビィにも危機が迫る。それを巨大な飛行艇から謎の男コーダイが見つめていた。大企業コーダイネットワークの社長コーダイには、ある野望があったのだ。さらに、コーダイの秘密を追うクラウンシティの新聞記者クルト。一体、クラウンシティでは何が起こっているのか? そしてセレビィの運命は? 果たして、サトシとピカチュウはこの街とポケモンたちの危機を救うことが出来るのか……? (2010年 日本)
劇場版「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール」第4作。「ピカチュウ・ザ・ムービー」通算第13作目です。
1年に1度のお楽しみ、夏の風物詩『ポケモン』映画の地上波放送。劇場には行かず、DVDも借りずに毎年この放送を心待ちにしています。今回は『DP』の最終作であり、サトシ、ヒカリ、タケシ(とピカチュウ、ポッチャマ)で迎える最後の旅ということでそれだけでもう想うことが多すぎて……。『DP』はポケモン史上、いや私がいままで観てきたアニメの中でも最高傑作の部類に入る作品です。それの締め括りとなる映画なのだから期待するなという方がムリな話で。
――うん、まぁいつもの『ポケモン』映画だよね。自分の欲望のためにポケモンを利用しようとする悪い奴がいて、それをサトシたちが阻止する勧善懲悪ストーリー。なんでこうなるかなあ。毎年同じような内容に良い加減、飽き飽きですよ。いや、13年も同じアニメの劇場版を見続けている自分にも責任がないわけではないですけど。それにしたってもうちょっと新しいアイディアを捻り出せないものかと。
セレビィなんて前にも映画で主役を張ったし、またもや喋るポケモンが出てくる。しかもゾロアは一昨年のシェイミを焼き直したような小生意気系テレパシー小動物キャラ。おまけに「~でしゅ」が可愛らしかったシェイミとは異なり「~だぞ」というゾロアの口癖はやや上から目線で魅力に乏しいです。
金銀リメイクの販促用に登場させたシンオウカラーのエンテイ、スイクン、ライコウも存在意義が皆無、90年代アニメ臭がするコイルっ娘のガールも主要キャラかと思いきや単なるモブだし。ここ最近の映画の例に違わずロケット団がまったく話に絡んでこない。必要がないなら出すな、と声を大にして言いたいです。その点、現行のTVシリーズはロケット団を準レギュラーにまで落として未登場回を作っているなど評価できます。でも今年の映画にも出るみたいなんですよね。久し振りにピカチュウゲット!とか言っちゃって、イヤな予感がします(アナキン・スカイウォーカー風に)
ゾロアーク救出劇にも首を傾げたくなる部分がありました。コーダイに捕まったサトシたちを解放した際にゾロアークを助けなかった理由が謎すぎます。リオカが裏切ることを承知していた上で単独行動を許すのも不自然です。物語進行のためにそういった粗に意図的に目を瞑っている感がアリアリなのでまったくノれません。
さらに厳しいことをいってしまうとポケモン同士の会話でゾロアが人間の言葉を使うのもおかしいです。人語を話すニャースと違ってゾロアの場合はテレパシーなので言葉の通じるポケモン間でテレパシーを送る必要はないハズなのです。別に重箱の隅をつつくつもりはないのですが、シナリオをもっと徹底して練ってほしい。アニポケが好きだから、いつまでも配布頼りとバカにされる作品のままでいてほしくないから言うのです。
作画と風景は安心のハイクオリティ。街並みの美しさ、ポケモンの可愛さ、そして放送では文字どおりカットされてしまいましたが夏空のカットは素晴らしいです。ヒカリのジト目も良し。
ストーリーは措いておくとして、キャラクター面については殆ど文句なしでした。序盤でタケシが道に迷った経緯があったにも関わらず、後半の追走劇で抜け道を先導するタケシを心配するヒカリに対し、全幅の信頼を置くサトシ。シンオウリーグでのシンジ戦を終えたあとの「とうとう勝ったな、サトシ」といい、このふたりは本当に絆で結ばれた良いコンビだよなぁ。“かんしゃにんげん”に続いて“たのしみにんげん”なる謎の二つ名にも爆笑です。
ヒカリの「タケシ復活はやっ!!」も懐かしかった。DPメンバーは互いが互いの目標に向かう中で巡り合った“仲間”だと思っているので、すべてが終わってしまったいまこうしたやりとりを見ると胸にこみ上げてくるものがあります。
で、次週の『ポケモン』はドンバトルの2話目。シューティーVSデント、サトシVSラングレー、ケニヤンVSベル、そしてヨシヒコVSアイリスと注目カードが目白押し。レギュラー、ライバル入り乱れての大混戦。『BW』始まって以来最高の盛り上がりを見せているドンバトル編、今週も映画をやるくらいなら本編を(ry
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