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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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映画『ダウン』

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★★★★☆
おまえってほんと生まれながらのビビりだな。
エレベーターにやられた? 誰が信じるかっつうの。

ニューヨーク・マンハッタンにそびえるハイテク装備の最新鋭超高層“ミレニアム・ビル”。ある日突然、このビルのエレベーターが誤作動を起こす。エレベーター技師マークは整備で訪れた際、エレベーターに何か異常なものを感じ取る。案の定、エレベーターによる不可解で残酷な事件が続出し、警察が調査しても一向に原因を解明できない。マークは、取材に来た女性記者ジェニファーを連れて独自調査を始めた。なおも犠牲者が増える一方で、予想し得ない衝撃的な事実が彼らを待ち受けているのだった……。 (2001年 オランダ・アメリカ)


地上波で放送があったので録画視聴。
 モンスター・パニックは既に一大ジャンルであり愛好家たちは今度はどんな怪物が人間を襲うのだろう、とキャッチーなモンスターを常に求めています。いまさらサメやらワニやらが暴れても真新しさがないのです(いや、観るけどw)
 で、本作はなんとエレベーターが人間を標的にします。われわれの生活に必要不可欠なアイテムが牙を剥く。まさかのチョイスとしか言いようがない。無機物系のモンスター・パニックがまず希少な部類ですし、『ヴァイラス』くらいしか思い当たるものがありません。それがエレベーターとは……。
 壮絶なる地雷臭を半ば覚悟しつつも鑑賞してみたのですが――あれ? めちゃくちゃ面白いじゃないですか!

 事件の予兆と謎の“事故死”から始まり、段々と増える犠牲者。巻き込まれた主人公がヒロインと共に黒幕の学者を暴き、最後にはモンスターを倒してのハッピーエンド。完璧です。まさしくモンスター・パニックのお手本のような映画でした。
 100階超の建物を舞台にしたことで階段使えよ!というツッコミも華麗に回避している点も素晴らしい。だって10階まで上るだけでも結構きついですよ?

 エレベーターという自分からは殆ど動けないものを題材にしておきながら、殺し方も非常にバリエーションに富んでいて飽きさせない。上昇中のエレベーターの底が抜けたり、妊婦を閉じ込めたり、極めつけは目の見えないおじいさんが乗ろうとしたらそこに箱がなかったりといったきわどいネタまでやらかします。
 勿論、ギロチンもアリ。小学生のときに回転ドアに頭を挟まれて死ぬかと思った経験のある自分には、あの怖さがよくわかる。機械ってやつは怖ろしいものでこちらの頭が抜けなくともとりあえず回転しようとしますからね。それも全力で。あの無情さを知っているだけに未遂も含めたギロチンシーンは本当にどきどきでした。

 また、本作ではエレベーターによる大量殺人(?)がテロと勘違いされ、特殊班が突入までしてくるのですが昔までならこうはならなかったハズ。アメリカが9.11以降、いかにテロに過敏になっているかがよくわかるシーンで、大袈裟なくらいでちょうどなのでしょう。それくらい神経質になっているのです。
 この特殊班によるテロリスト掃討作戦が一般人である主人公が容易に歩き回ることの出来ない状況を生み、後半はサスペンス・アクションとしての楽しさも出てきます。この塩梅が絶妙。こういった趣向の作品は意外とありそうでなかったかもしれない。世間の評判は芳しくありませんが私はこの映画、すごく好きですね。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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