スター・ウォーズ クローン・ウォーズ 2nd season 第15話「議員暗殺」

　また随分とチャレンジャーな企画をw
　今回は政治的対立による元老院議員暗殺事件の犯人を暴くというミステリもの。ジェダイの登場は葬儀の席でのメイス・ウィンドゥの後ろ姿とマスター・ヨーダの1カットのみで、パドメとベイル・オーガナをはじめとしたクローン兵増産計画反対派の主役回です。こういったいつもと違うアプローチは作品の幅を広げることに繋がるのでどんどんやって貰いたい。

　警察が調べると言っているのにわれらがアミダラ議員は突っ走って自分で犯人を見つけ出すと暴走しまくりです。パドメのこの頑固なところは私の大の苦手とするところ。『CW』で自分の中のアナキン株は大幅に上がったけれど逆にパドメ株はだだ下がりです。ナタリー・ポートマンの可憐さが1ミリもない石頭な『CW』のパドメなんて！
　そんなことだから冷静な判断力にも欠いていて、名探偵パドメとはいかない後手後手な推理劇でした。

　ミステリ読みの立場としては事件の顛末があんまりにもあんまりなものだからちょっと……という感じはあります。『CW』がどのくらい本気でミステリを題材にしたのかはわかりませんが、今回の凶器である毒についての情報は最初の時点で視聴者に提示しておかないと舞台すら整っていない状況。フェアとかアンフェア以前の問題です。
　明かした時点ですぐ犯人がバレるようなネタならわざわざ放送するようなものでもないし、結局はパドメが何かしなくても順当に事件は解決したんですよね。うーん。警部補のキャラは怪しい感じ満載でなかなかのインパクトでしたが、なんというか色々とムリがあったかなぁ。
　でも『SW』のような一種の特殊な世界観で緻密なルール設定をすれば、読み応えのある本格ミステリができると思うので今後のスピンオフの可能性には期待したいですね。