2011.03/28 [Mon]
映画『2 ROOMS/トゥー・ルームス』
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★★★★☆
リバービュー・ホテルだ。ジューンの部屋の向かいにいる
リバービュー・ホテルの一室。ポーターが部屋に入るとそこには、鮮血の痕跡が残されている……。時は遡り、「婚約者のジューンと浮気相手を撃ち殺す」と親友・テリーからの電話を受けたジュリアンは何とか説得を試みていた。その浮気相手とは他でもないジュリアンのことであり、彼は絶体絶命の状況に陥っていた。一つのホテル、一人の女、二人の男。殺意と欲望と運命が廊下越しに交錯する。 (2009年 アメリカ)
“緊迫のトリック・サスペンス”というキャッチコピーとパッケージの美しさに惹かれてレンタル。日本では劇場未公開のビデオスルー作品ですが、そこらへんの超A級ハリウッド映画なんかよりも断然面白い!!
シンプルな事件を時系列シャッフルによって先の読めないサスペンスにまで昇華し、先どころかどうしてそうなったのかという経緯も気になる気になる。二重で巧いです。
廊下越し向かいの部屋に銃を持った親友がいて、いまにも自分を打ち殺そうとしている。しかし親友は妻の浮気相手が自分だと知らず、電話越しに説得を続けなければならない。しかも思い留まらせるためにすぐにホテルに向かう約束までしてしまうから、さあ大変。観ている間は全編緊張しっぱなしでした。
最終的に明かされる真相にそこまでの意外性はないものの、その“事実”が判明し、物語が終局に向かうときになって、この物語がどれだけがっちりと練られていたかに驚きます。すべてが収まるべきところに収まり、オチへと繋がっていく。即興でここまで計画した犯人にも感心だけれど、ラストへの布石をほとんど違和感なく打ってきたそれまでの展開がすごい。観終わった後に冒頭だけ再生すると別の側面が見えてくる構成も見事としか言いようがないです。
これは確かに“緊迫のトリック・サスペンス”だわ。
屋根や天井を無いものとしてとっ払って扱う吹抜屋台演出(日本の絵巻物なんかに使われているあの手法です)や、かつての栄華から落ちぶれてしまったホテルのシックな内装などの視覚効果にも目を見張るものがあります。劇中音楽も雰囲気があって良し。
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