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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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アニメ総評:『フレッシュプリキュア!』

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ポニーキャニオン 2009-06-17
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★★★☆☆
幸せゲットだよ!
桃園ラブは、四つ葉中学校2年生。ある日、人気ダンスユニット“トリニティ”のライブを見に行ったラブは、トリニティのリーダー・ミユキのダンスに大感動!! 「あたしもあんなふうに踊りたい!」と夢をふくらませます。ところが、突如現れた“ナケワメーケ”のせいで、ステキなライブ会場が大パニック!! さらに、それは全世界の支配・統制を目論む管理国家“ラビリンス”の、遠大な陰謀のごく一部で…!? 「憧れの人を守りたい!トリニティのライブをもう一度見たい!!」強い気持ちに突き動かされたラブは、鍵型の不思議な妖精・ピックルンと変身携帯手帳・リンクルンの力で伝説の戦士・プリキュアに変身!! 妖精の国スウィーツ王国から来たタルトとシフォン、そして幼なじみの美希と祈里と一緒に、愛と希望と祈りのハートで“ラビリンス”の野望を挫く!! 全50話。


「プリキュア」シリーズ 第6作。
 観終わったのは随分と前なんですけど、まだ感想を書いていなかったので(相変わらずニーズ置いてけぼり)
 前作『Yes! プリキュア5GoGo!』から設定とキャラクターを一新しての新シリーズ。キャラデザも従来までの作品から大きく変わり、頭身高し。とてものぞみたちと同学年とは思えないほど大人びて見えます。
 この“大人びて見える”というのが本作の特徴的な点でもあって、『フレッシュ』のメンバーは内面もかなり大人なんですよね。これが、私にはいまいち愛着を持てなかった。
 たとえば恋愛話などにしても、ドキドキや憧れで悶絶するようなことはまるでなく、彼女たちの場合は相手の男の子の良いところを素直に「すごいな」と受け止めて、冷静に処理している部分があるのです。初期のせつなに対するラブのリアクションもそう。中学生なんだからもっと一喜一憂しても良いくらいなのに、なんというか中学生にあるまじき大人な対応が目立ちます。
 1年もののアニメやドラマでは成長劇はひとつの見どころといっても良いのに、フレッシュ勢は精神的に成熟しすぎていたため、障害を乗り越えて成長してきた感慨を覚えづらい。個人的にはお話がダメダメだった『プリキュア5』の方が魅力的に映ってしまいました。

 キャラクターの面ではそういった感想を抱かざるを得なかった本作ですが、単発のエピソードでは何気ない回に名篇が潜んでいます。第28話「大切な記憶! おじいちゃんとの思い出!!」第40話「せつなとラブ お母さんが危ない!」はそれぞれ桃園家の話。せっちゃんが正式に桃園家の“娘”となったといって良い後者は『フレッシュ』随一の感動回でしょう。
 それとは別に私が好きだったのは第33話「美希とせつなのこわいもの!」。美希とせっちゃんという、どう考えても性格的に合わなさそうなふたりがひょんなことから一緒にショッピングに行くことになる話です。ダンスチーム・クローバーのメンバーとして、プリキュアとして。いつも4人一緒に行動しているけれど、その関係性が決して一律ではないことを示してみせた回です。
 レギュラーキャラクターたちが仲良しグループとしていつもつるんでいても、実はあの子とはイマイチ合わないとか、そういう個々人の関係にまで目を配っているアニメって以外と少ない。ぱっと思い浮かぶので『まなびすとれーと』ぐらい? こういった、人と人との繋がりで魅せるのが『プリキュア』の本質だと私は思います。
 前作『5GoGo!』は物語が仲間内で解決してしまうことが多々の“閉じた世界”でしたが、その点本作はクローバータウン・ストリートという街を舞台にした地域密着型でサブキャラも多数登場、“開けた世界”を見せてくれました。

 この“繋がり”の要素はパッションを介して敵キャラにまで拡がり、結果的に最終章での彼らの処遇にも関わってきます。敵方も単なる倒すべき組織からひとりの人間として捉えるようになったのはブンビーさんがいたからこそ、ですよね。これは次作『ハートキャッチプリキュア!』でさらに発展していったように感じます。


ちなみに個人的にはこの『フレッシュプリキュア!』、ヒロインはせっちゃんでもブッキーでもなく、アズキーナを推したいですね。
ケモナーのつもりはないんだけどな……。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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