2010.10/27 [Wed]
古野まほろ「ノベルス あとがきのあとがき『探偵小説のためのエチュード「水剋火」』」
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★★★☆☆
携帯まほろん、って感じかな。
本当に携帯で打ったんじゃないの?
フランスの旧市街を回って歩くふたり。そのうち一方の手には4月刊の『探偵小説のためのエチュード』があった。なぜ小説を、探偵小説を書き続けるのか――彼女が語る答えとは。
『メフィスト』2008年 9月号に掲載された『エチュード』CM用のショートショート(?)です。
おそらくこれを逃すと二度と読めないであろうこの短編。2008号 9月号は、はやみねかおるの幻の作品『午前零時のシンデレラ』も載っているので是が非でも入手しておきたいところ。
あれだけ意味不明だと思っていた文章も、一度馴れると普通の小説よりも情景描写が格段に美しく感じられるから不思議。
登場人物のひとりは『探偵小説』シリーズキャラのモデルとなったらしく、劇中劇色の強い『探偵小説』シリーズのことだからまず間違いなくキャラクター本人。探偵小説を推理小説といって訂正されるところからして特別ミステリに明るくない楓か諾子先輩あたりだと思われるのですが……。意外と生田クンとかだったりして。いや、留学経験者だからまほ?
そんな具合で話しているふたりがどこの誰かもわからなければ(片方は女の子)どうしてそんな状況になっているのかもまるでわからない小説なのですけれど、早くも『探偵小説』シリーズの続刊について触れていたり、さらには『天帝』シリーズの『みぎわなる鳳翔』『やどりなれ華館』などのワードが飛び出していることから宣伝効果は抜群。まほろファンは期待に胸を膨らませたことでしょう。
一日も早く「相剋」シリーズの特別編が出ることを祈っています。
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