2010.09/30 [Thu]
谷口シュンスケ『新感覚バナナ系ファンタジー バナデレ!』
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★★☆☆☆
私の大好きなバナナを使ったオリジナル魔術だ。
ふふ、詳しい事は秘密だがな
「現実やだ!こんな人生いやじゃあっ!」放浪の旅へ飛びだした、お金も恋人も魔法の才能もない悪人面の少年・ネロ。彼は前代未聞の“バナナ式魔術”を操る美少女トレジャーハンター・アルルと出会い、全裸で炎に飛び込むがごとき無謀なお宝探しに乗り出すことになる。夢は一攫千金&バナナ大人買い!? 愛と勇気とバナナに満ちたコミカル冒険ファンタジー、開幕。
「新感覚バナナ系ファンタジー バナデレ!」第1作。
純正(?)のライトノベルは普段、殆ど読まないのですがこれは“とある縁”あって読んでみました。
――が。
こ れ は ひ ど い 。
何がひどいのかって、この作品が第4回ノベルジャパン大賞の金賞受賞作品だってことですよ。これで良いのか、ホビージャパン。だってこの小説、内容がないよう(←実はお気に入りの駄洒落)じゃないですか。
基本、アルルの毒舌→ヘタレ主人公に精神的ダメージの繰り返しで成り立っている会話劇で、それだけです。まるで芸人のコントネタを見ているかのよう。確かに笑えるところもあるんだけど、面白さを微塵も感じずに自分の中で「へえ、そう」で終わってしまう部分も結構あって、終始上滑りしている印象があります。
そして究極に致命的なのが各々の設定にまつわる寒さ。魔王の目的が自分の嫌いな野菜を世界から滅ぼすことであったり、ハゲでマッチョでオカマキャラな守護妖精がでてきたり、なんていうか、良くも悪くもいちいちくだらない。このくだらなさが良いという人もいるかもしれませんが、私はダメですね。
もっと言ってしまうと、テンプレちっくなキャラクターやどこかクラシカルな雰囲気、ファンタジーの割に不明瞭な世界観、地の文での状況説明・情景描写の少なさ、ネロがいつアルルを好きになったのかがまったくもってわからない……etc. まあ、たくさんあるのですけれど、それを突っ込むのは野暮というもの。
何故なら、本作はつまるところギャグマンガと同じ感覚で読む作品なのだから。ストーリーではなく1シーン、1シーンのギャグにこそ力を入れており、それこそが作品のカラーです。そこは見誤ってはいけないところです。
現に、つまらないから読むのを止めようとは一度も思いませんでした。くだらないことやってんなー、という目線でキャラクターのリアクションを楽しむのが吉です。
私の感性には合わなかったものの、アリかナシかで問われれば、まあアリなんじゃない?みたいな(優柔不断
しかし金賞はないだろ、金賞は。
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いろんな人のブログを見ていました。
参考にしたいと思います。
私のブログも見てください。
興味がなければ、すいません。スルーしてください。