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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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ドラマ総評:『ジョーカー 許されざる捜査官』

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★★★☆☆
そうかもしれない。でも、そうじゃないかもしれない。
優しさと冷酷さという2つの顔を持つ刑事が、法の裁きを逃れる悪を懲らしめる。神奈川県捜査一課警部補、伊達一義は、昼は温厚な人柄から「仏の伊達さん」と呼ばれ、事件の解決に全力を尽くすが、夜は一転、冷酷な”無法の番人”として凶悪犯に怒りの鉄槌を下す制裁人。法で裁けない悪を「神隠し」として処理している。表と裏、正義と背徳。本当の正義とは、悪とは何なのか? 人を罰するとはどういうことなのか? 5年前の刑事殺しと「神隠し」の関係、「JOKER」の意味するものとは――? 全10話+総集編。


 あらすじを聞いてまず思い浮かんだのが、海外ドラマの『デクスター』。前クールの『絶対零度』同様、人気の海外ドラマを日本に舞台を移しちゃいました系ね、と最初はまったく見るつもりはありませんでした。けれど、なんとなく見ていたら気付いてしまったんです。アレ、これちょっと面白いんじゃない? と……。
 言っちゃあ悪いですが、設定はともすれば寒いようにも思えるのですが、内容は何気にダークで後味悪し。これは物語自体が、裁けない犯罪者を殺してスカッとする爽快感ではなく、裁くことの是非に重きを置いているからでしょうね。そもそも何の権限も持たない一市民が“法律上無実”の人間を勝手に裁いて許されるわけもなく、その行為に対する自問自答と、なぜそんなことがまかり通っていられるのかということが焦点だったりします。

 後半でクローズアップされてくる「神隠し」のカラクリはなかなか無茶な展開を呈してくるのですが、地図の件に関しては私はそれほどリアリティのない話だとは思いません。なぜならすべての「情報」を地図上に載せることは不可能だから。なので私自身は鼻行類は100%いないと承知しておきながら、心のどこかでハイアイアイ群島が存在した可能性を否定し切れないし、実際にあっても不思議ではないと考えています(何の話だ

 しかし、ここで語られたアンダーグラウンド5の実態は何とも嘘くさい。何が嘘くさいかって、性善説に寄り過ぎている。劇中の説明だと、それはまるで影にありながら完全に正義の組織じゃないですか。法律云々は別として。やっている行為は間違ってはいない。むしろ遺族の心情に対して誠実すぎる。
 この点が怪しいんですよ。莫大な額の裏金をつぎ込んで、現場の人間から“適材”をスカウトしてきて「神隠し」をやらせる。映像を見ている限りでは、この一連の行為が純粋な善意で成り立っているとは到底信じられません。わかりやすすぎるくらいに怪しさ炸裂でしょう、これは。絶対に大規模な人体実験とかしてるね!
『CUBE』とか『バイオハザード』並みの策謀があるハズ!!
 それは“駒”たる彼らも勿論感じているようで、それが総集編のラストシーンに繋がっているっぽい。

 それにしてもゲスト出演の忍成の使い方が最適でね、このドラマ。なんだろ、出てくるだけで不快感を与える役がこれ以上ないくらいにハマる役者は、芸能界に忍成修吾しかいないと思うんだ(褒めてます)
 私の愛してやまないドラマ『浪花の華』でお馴染みの窪田君もゲスト出演してました。嬉し。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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