2010.09/17 [Fri]
ドラマ総評:『新・警視庁捜査一課9係 season 2』
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★★★☆☆
首都東京で起こる様々な凶悪犯罪に日夜立ち向かう警視庁。その中で殺人事件に対応すべく都内の所轄から精鋭の捜査員が集められたエリート集団が、警視庁刑事部捜査一課。一課は、20近くの捜査チーム(係)を内包するが、中でも最も変わったチームが「9係」。警視庁内一の変わり者と言われる係長の加納倫太郎が、これまた変わり者ばかりを密かに集めたのでは、との噂もあるが、その実態は、チーム内での上下関係にやかましくなく、体育会的な精神主義も一切なし。根底にあるのは“必要なことは自分で判断し、自分の意思で動け”という思想で、組織立った捜査会議などは無いものの、犯人検挙率は警視庁トップという少数精鋭の凄腕集団! そんな「9係」に所属する個性的な6人の刑事たちがそれぞれの事情を抱えつつ多くの難事件に挑む。 全12話。
安定した面白さを提供してくれる「9係」も今回で通算5シリーズ目。
激動の第5シーズンというべき今作では、主任とつかさちゃんが別れたり、主任に14係係長就任の話が持ち上がったり、主任が小宮山くんにプロポーズめいた言葉を残したり――って殆ど主任関連じゃん !! いや、まさか前シーズンで働く女に目覚めたつかさちゃんが主任を振るとは……。
人間関係が大きく揺れ動いてよもや「9係」もこれで終わりかと危惧していたのですが、なんとか次シーズンもありそうなクリフハンガー的な幕引きに。小宮山くんが9係に残ったとしても次作からの新メンバー加入は殆ど決定事項ですね、これは。
今回のシーズン、とにかくやるせない事件が多かったです。特に良かったのは第7話「聴かれた殺人」と第8話「歩く死体」。
前者は小宮山くんの高校時代の同級生が殺される話なのですが、この過去パートでのふたりの描き方が良すぎました。どこか捻た小宮山くんと優等生然とした理子は決して仲良しでもなくて、普段から楽しく会話をするような友人でもない。小宮山くんにしてみれば疎ましいとさえ思っている。それなのに他の人相手には絶対にしないような“真面目な”――たとえば将来がどうのとかそんな話を何故かしてしまう。キラキラな青春でもない、この感じ。海辺の砂浜でやりとられるそんな距離感のふたりの会話が静かにこころのうちに迫ってくる名篇でした。
一方、後者はゲストの森ちんの人柄にひたすら惹かれてしまいます。こんな良い人が……と、ここからは見てのお楽しみなわけですけど。
不満点をいえば、前シーズンに登場し必ずや再登場するだろうと睨んでいた小林涼子演ずる金沢繭が出てこなかったこと。これは個人的な希望だったんですけどね。あの回を見て以来、小林涼子という女優は天才だと勝手に確信してしまったので(『魔王』を全話見たときには気付かなかった orz)絶対にまた出てきて欲しかったんですよねー
それと今更ながら妙子さんの不幸オーラ半端なっ!
毎シーズン何らかの事件に巻き込まれてるよ……。
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