2010.09/03 [Fri]
とみさわ昭仁『人喰い映画祭 【満腹版】 ~腹八分目じゃ物足りない人のためのモンスター映画ガイド~』
![]() | 人喰い映画祭 【満腹版】 ~腹八分目じゃ物足りない人のためのモンスター映画ガイド~ とみさわ 昭仁 辰巳出版 2010-06-30 売り上げランキング : 193784 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★★★★★
この世につまらない映画などない。
つまらないと感じたなら、それは自分がつまらない人間なのだ。
サメが!アリが!イカが!ゴリラが!アライグマが!ウナギが!ハチが!カエル男が!宇宙人が!冷蔵庫が!喰いも喰ったり300本! ジャンルの枠を超えて、“人が喰われる映画=人喰い映画”という視点から選び抜かれた前代未聞の映画レビューを旨味濃縮完全密封。誰もが見たことのある超有名タイトルから、人知れずワゴンセールに並んでしまうカルトタイトルまで一挙紹介。
『ディープ・ブルー』と聞いて、かの大作海洋ドキュメンタリーよりも遺伝子操作されたサメが暴れ回る方の映画を真っ先に思い出すあなたは、適性ぴったり。いますぐ読むべきです。そうでない「『人喰い人魚伝説』?そんな字面からして地雷臭のする映画なんて観るわけねーじゃん」な人も、各々の作品に対するレビューがハイテンションでいちいち笑えるのでたぶん問題なく楽しめることと思います(保証はできない)
人喰い映画あるあるとか面白すぎる。確かにそうだもんなー
『エリアンX』『トレマーズ・ライジング』『ジュラシックジョーズ』――紹介されている作品は人喰い映画だけにどれも人を喰ったようなタイトルばかり。全然無関係の作品ですからね、これ。まあこういった所謂パチモン系のDVDは以前『プレデターX』という史上最悪のクソ映画(もちろん“クソ映画四天王”の一角に認定)に当たって以来、死んでも借りようとは思わないのですが、そんなものまで愛してあげる著者を本気で尊敬します。買わないでしょ、普通w
さてさて。数えてみるとここで紹介されている中で私が観た作品は全部で24本。
日本未公開の『ロック・ネス』まで載ってるとかマジで抜かりがないです。あれ、ネス湖の湖岸に喰いちぎられたネッシーの死体が上がって「この湖にはネッシーよりデカい何かがいる!」みたいな展開になるんですよ。ネッシーが食べられるという予想の斜め上の流れが衝撃でした。オススメです。
「映画マイベスト10」に余裕でランクインさせている『ザ・グリード』がベタ褒めなのも嬉しいところ。
ただ当然のことながら載っていないものも結構ありますね。『レリック』あたりは純粋に面白かったし、『ジェヴォーダンの獣』なんかも有名だからカバーしていても良さそうなのに。あとは『コンゴ』とか?
一方で私の場合、趣味のミステリ小説でもそうなのですが、一般に認知度が高い作品というか押さえておくべき基本の作品ってとことんスルーしているんですよね。自分の嗜好を地で行っていたらとてもじゃないけどそっちまで手が回らなくて……。だから重要作品をきちんと読んでる/観ている人間は凄いな、と常々思っています。
今回この本で取り上げられた映画でいえば『ジョーズ』全作、『エイリアン』第1作、『トレマーズ』第1・4作、『ザ・フライ』(あまりのキモさにリタイア)、『遊星からの物体X』、『クローバーフィールド』あたりは未見。
それじゃあ逆に何を見てるの?って感じですけど、それはこちらを確認してくださいまし。
うーん。しかし解説を読んでいると『ジンジャースナップス』、『ザ・フィースト』とか普通に面白そうなんですけど。既に手遅れなんだろうか……。
あと著者の娘さんが可愛すぎ!!
スポンサーサイト
ご高評ありがとうございます
過分な褒め言葉までいただき、ありがとうございます。
次はいつになるかわかりませんが、
「大災害映画祭」を本にしてみたいなーと思って、
地震、隕石、火事、沈没みたいな映画のDVDを
ひたすら買い集めているところです。