2010.07/15 [Thu]
映画『ディパーテッド』
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★★★☆☆
ビリー・コスティガンは、犯罪者の一族に生まれ、自らの生い立ちと訣別するために警察官を志す。一方、ボストン南部一帯を牛耳るマフィアのボス、コステロの手によって、幼い頃から腹心の弟子として育てられてきたコリン・サリバンもまた、警察官を志す、コステロの内通者となるために。同じ警察学校で優秀な成績を収めた二人は、お互いの存在を知らぬまま、それぞれの道を歩き出す。マフィアへの極秘潜入捜査を命じられたビリーは、自ら犯罪者へと身を落としてコステロのもとへ身を寄せ、少しでも疑われれば殺される、危険と背中合わせの日々を送る。一方コリンは、エリート警察官としてマフィア撲滅の最前線に立ちながら、警察の動きをコステロに逐一知らせ、捜査の手から逃し続ける。やがて、マフィアと警察の双方で始まったスパイ探し。自分の正体を暴かれることなく、どちらが先に相手にたどり着けるのか。(2006年 アメリカ)
香港映画『インファナル・アフェア』のハリウッド・リメイク版。
地上波で放送があったので視聴しました。
映画マイベスト10の第3位に『ブラッド・ダイヤモンド』を挙げている自分としては、レオナルド・ディカプリオが出ているというだけで観てしまうわけで。原作は未見なので、純粋に作品単体を楽しむことはできたのですが、良かれと思ってやったであろう終盤での予想外の展開の畳み掛けが、結果的に物語の余韻とテーマ性を台無しにしてしまった感が否めなかったのが残念です。これはこれでやるせなさは残るのですけど、ちょっと求めていたものとは違うような。
コスティガンとマフィアとの友情関係もやりようによってはもっと濃く描けたと思うのですが、実際にはかなりあっさりめで多少の物足りなさがありました。
逆に、惹かれたのが警察内部でネズミ=サリバンが上手く情報操作をすることによって、“組織潜入中のスパイ→警察の人間”を“組織の人間←警察潜入中のスパイ”に見事に変えてみせたこと。同じ事象なのに見方を変えさせることで、まったく別の意味合いを持たせたこの構図には唸らされましたね。
そんなこんなで全体としては、アクションやサプライズなどの観点から見れば意外性もあってかなりの良作に成り得た作品なのですけど、ストーリー的にはいま一歩というのが正直な感想です。
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