2010.04/29 [Thu]
テリー・ビッスン『クローン・ウォーズ・ノベル スター・ウォーズ ボバ・フェット(1)』
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★★★☆☆
私はお前のためにひとりの親以上のことをやってきたと思っている。
私を、そして私がお前を愛したことを忘れないでいて欲しい。
まだ10歳のボバ・フェットの夢は、父ジャンゴ・フェットのような凄腕の賞金稼ぎになること。惑星カミーノで暮らす父子の前にジェダイ騎士、オビ=ワン・ケノービが現れたその日、ボバの運命の歯車は突如、大きく回り始める。風雲急を告げる銀河の情勢。ジオノーシスの戦いで父を失ったボバは、スレーブ1を駆り、ならず者が横行するボグデンの月に単身乗り込む。ジャンゴの遺した言葉に従い、「金」「情報」「力」の3つを探し求めて…。映画『エピソード2』とその前後、クローン大戦さなかに展開するボバ・フェットの冒険を描くシリーズ、第1弾。
スター・ウォーズ「ボバ・フェット」第1作。
SW邦訳小説の新作は幼き日のボバ・フェットを主役に据えた新シリーズ。全6巻の予定だそうです。
内容云々の前にどうしてもひとつだけ言いたいことが。ただでさえ入手が難しいのに、それに加えて新刊毎にいつもAmazonに表紙が載るのが遅いってどういうことなん?どれだけSW小説、迫害されてるの(水里あかね風に)
――文句を言ったところで本題。
旧三部作と新三部作、両方に登場するボバ・フェットですが、実は私はそんなに好きなキャラクターではありません。なので正直、今後の邦訳が1年以上ずっと「ボバ・フェット」かと思うとかなり沈むところがあるのですけれど、それと物語とはまた別の話。少なくとも今巻を読んだ段階では小粒だとは思えど、つまらないと感じることはありませんでした。
現在NHKでCGアニメ版『SW クロー・ウォーズ』が放送中でそれに準ずる時代の話を、という経緯で今回の邦訳が本作になったわけですが、私自身もまんまとその策略に乗せられている(?)ひとりで、『クローン・ウォーズ』の影響でクローン大戦期にはかなり興味をそそられるんですよね。いままで嫌いだったアナキンも『クローン・ウォーズ』を見て以来好きになったし。
ただ本作自体がクローン大戦モノかといえば、そんなこともないのが微妙なところで。ストーリーはEP2でオビ=ワンがカミーノを訪れる少し前から始まり、カミーノでのジャンゴVSオビ=ワンの決闘、ジオノーシスの闘技場という映画のシーンを経て、父を失ったボバの物語へと移っていきます。
この当時のボバ・フェットはまだ本当に純真で、父を尊敬し、友達という存在に憧れ、簡単に人に騙されてしまう、そんな少年です。旧三部作含め、スクリーンのボバからはとても想像できない姿に少し驚かされます。またジャンゴもボバのことを真に愛しており、彼らが単なるオリジナルとクローンの関係以上のものを構築し、しっかりと親子の絆を深めていたことも感じられ、そこら辺かなり新鮮です。
小ネタにも余念がないのがSW。ジオノーシスからカミーノへと戻ったボバを追ってきたジェダイがオビ=ワンの親友で「ジェダイ・クエスト」でもお馴染みのシーリ・タチとか無駄に豪華ww
ボバを捜す賞金稼ぎのオーラ・シングはどこかで聞いたことある名前だな、と思っていたら解説にはEP1にも登場したと書いてあるじゃないですか。でも所詮はにわか者なので、どんなに考えてもどのシーンに出てきたのか思い出せない。パンフレットを開いても載ってない。結局、ネットで調べたらどうやらポッド・レースのシーンで姿を覗かせいたようで――て、知るかっ!!
ちなみに私が思い当たったのはそれとはまったく別のところでして。『オビ=ワン・ケノービの伝説』で名前が出ていたんですね、オーラ・シング。タトゥイーンに隠れていたジェダイのシャラド・ヘットを殺した張本人という話がちらっと。さすがは細かいところが繋がっているSW。
これだからやめられないんですよねー
次回配本は7月とのこと。
少し間が空きますが、楽しみに待っておきましょう。
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