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積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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相棒 Season 8 第12話「SPY」

★★★☆☆

銀座のホステス・まどかの他殺体が発見され、携帯電話の通信記録から尊の名前が見つかった。尊はまどかの店に警察庁時代に上司に連れて行かれただけだという。事実、まどかの店は警視庁・警察庁の幹部クラスが数多く出入りしていた。右京はまどかの所持品の中にテレフォンカードを見つけ不審を抱く。なぜ今どき? さらに、まどかの化粧ポーチからUSBメモリーが見つかり、警視庁と警察庁を揺るがす事態へと発展していく……。


女のカン さえまくり~♪ 一流の S・P・Y ♪

どうも。“SPY”と聴くとどうにもこの曲が頭を離れないはろーすみすです(知ってる人いなさそうww)


 それはさておき。前シーズンの険悪ムードもどこへやら、すっかり特命の味方に戻っちゃっている大河内さん。あれが、薫ちゃん退場の為への布石の打ち損じみたいな感じがしてあんまりよろしくないです。たとえそれが亀山辞職と引き換えに無くなったにせよ、せめて大河内さんへの圧力の問題の終結はきちんと描いて欲しかったところ。

さて。神戸君の立ち位置とそれを取り巻く環境を再確認させた今回。『相棒』で“S”といえば、Season 4 第13話「最後の着信」を思い出しますが、あれはあくまでも警察と外部との繋がりの話。今回の場合は警察庁から警視庁への監視&諜報活動ということで、完全に警察内での密偵行為。そりゃあされた警視庁側にしてみれば、そんな行為は冒涜以上の何物でもないし、警察庁が自分たちを信頼せずに疑って掛かっている――あまつさえ炙り出しまで行っているとなれば両者の均衡は崩れ兼ねません。
 今回の神戸君への嫌疑はそれこそ濡れ衣でしたが、実際のところ彼のやっていることはS以外の何物でもないわけで、神戸くんの特命係密偵というのは思った以上にデリケートな問題を内包していそうです。

(以下、ネタバレあり)

 しかも今回のことで右京さんや大河内さんのみならず、他の警察官にもその出自に疑念を抱いている輩が存在することも明らかになりました。そりゃあ二階級特退ですからね。普通に怪しいもの。以後、神戸君はもっと脇を〆て行動しないと危険だし、正体バレの際にはかなり波紋を呼ぶ展開になるだろうと予想されます。それこそ「裏切者」ではないですけど、密偵行為にブチ切れた刑事が神戸君をリンチとか、再びS関連で拘束というのも充分に有り得る話です。
 そこで問題となってくるのが右京さんがその時どう神戸君を扱うのかですよね。はっきり言って、現段階でもスパイされていることについては殆ど看破し、自覚しているといって良いかと思います。不明なのは動機とその“上”に誰がいるのかということだけ。さあさどうなるんでしょう。
 というか、神戸君が特命の存在を“有益”と判断する可能性も十二分にあるわけで、そうなったらそうなったでどうなるのかもまた見ものです。まぁ本格左遷は免れないでしょうけど。

 事件の方ですが、こちらはなんというか、もっと良い方法があっただろうと。不器用ですよね、ふたりとも。悩んでいるのは大いにわかるんだけど、もっと話し合おうよ。“誰も死ななくて済んだのに……”パターンの典型です。そこが泣かせどころで感動のさせどころなんでしょうけど、はっきり言ってこのパターンはまったく好きではないです。誰も罪を犯さなくて良かったのに、すれ違いで起こってしまった殺人ってどこにも救いはないし、悲劇以外の何物でもない。真実を知ったその瞬間は胸がいっぱいになったとしても、その後、立ち直れないですよね。たぶん一生涯、罪の意識と後悔の念に苛まれることになると思う。
 なのでこういう物語よりは、どうしようもない悪党がくだらない理由で殺人を犯す物語の方が断然に救いがあるし、ストーリーとしても好きだったりします。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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