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映画『アバター』

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★★★☆☆
君の任務は――野蛮人の心を理解して奴らの信用を得ることだ
元海兵隊員のジェイクは、遥か彼方の衛星パンドラで実行される“アバター・プログラム”への参加を要請された。パンドラの住人と人間の遺伝子から造られた肉体に意識を送り込むことで、息をのむほどに美しいその星に入り込むことができるのだ。そこで様ざまな発見と思いがけない愛を経験した彼は、やがて一つの文明を救うための戦いに身を投じていく……。(2009年 アメリカ)


話題の3D映画、『アバター』を観てきました。
上映時間が3時間近くあるため、目の負担も考えて日本語吹き替え3D版を鑑賞。

 3Dというのは初めてだったので結構期待していたのですが、総じて見れば正直なところあまり大したことなかったというのが感想です。別段2Dでも良かった。映画冒頭、パンドラに向かう宇宙船の中でカプセル(?)から人々が無重力状態の船内に引き出されるシーンがあるのですが、そこの奥行きの表現が本当に立体的で、これから3Dで展開される本編に俄然期待値が高まります。で、いざ観てみると残念なことに3D的にはそのシーンが最大の見どころで、その後は確かに3Dではあるのですが、一部を除いては取り立てて絶賛するほどのものでもなかったという悲しさ。
 その“一部”は具体的に何かというとホログラムと窓ガラス、そして戦いの後ではらはらと空から舞い散る灰塵です。特にホログラム映像の表現は驚嘆に値するレベルで、まさにその場でホログラムが浮き上がっているようなそんな感覚を味わえ、近未来世界な雰囲気がよく出ています。また、灰塵や森の精のようにふわふわと舞ってくるものも、自分のすぐ目の前をちらついているようで臨場感を煽ってくれます。

 逆に3Dになって悪かった点といえば、映像のピントを手前の人物に合わせた際に後ろの人物がぼやけることに違和感を感じるようになったこと。これは2Dではごく当たり前のこととして見られるのですが、如何せん3Dになると奥行きが出てしまい、奥まではっきりくっきりなハズなのに後ろの人間がなぜかぼやけているという現象を生じてしまうためです。
 それともうひとつ。もともとのCG映像自体がかなりのハイクオリティなため、3Dメガネに頼らずとも充分にパンドラの圧倒的なまでの雄大さや美しさ、広大さを堪能できるというのが良かったのやら悪かったのやら。そんなわけでこれから観ようと思っている方には迷わず2D版で観ることをオススメします(3Dだと高いし……)


 さて、映像面についての話が長くなってしまいましたが、ここらへんで物語の方の感想も述べておこうと思います。
 この『アバター』という物語はかいつまんで言えば、外部からの入植者たる人間と先祖代々の土地を守ろうとする原住民・ナヴィとの戦いの物語であり、どうにもアメリカにおける白人とインディアンの過去を彷彿とさせます。原住民を未開で野蛮だと罵り、目的のためには平気で他者の“大切にしているもの”を破壊するその様――アメリカの人々は自分たちの国で作られた、興行収入の世界記録までも塗り替えようというこの映画を、どのような目で見ているのでしょう?キャメロンが本当に表現したかったのは、3Dの素晴らしさでも、パンドラの生物群の美しさでも、ましてやSF的な世界観でもなく、かつて犯された過ちの愚かさとそれを繰り返す人間の性、一方で相手を理解しようと努めれば必ずや共存も可能である――そんなメッセージだったのではないだろうかと思ったりします。

 まぁテーマ的にはそんな話でありますが、ストーリー展開は王道中の王道で、卑劣なスパイ行為をしているうちに温かな対応の相手に情が移って叛旗を翻すことになるというもの。本当にそれだけで、もうちょっと捻りを入れてくれても良かったかな。
 設定的な面ではどのくらい先の未来の物語で地球はどうなっているのか、パンドラ発見への経緯と具体的に宇宙のどこらへんに位置しているのか、パンドラの採掘を目論む株主や企業とはどんな存在なのか等、バックグラウンドの説明が無く、不明瞭のままだったのがSF的には不満でした。
 他にも空飛ぶ山が浮いている原理や、ジェイクが大型の翼竜に乗り換えた後、小型の子がどこにいったのかも謎でした(一生涯、絆で結ばれると言っていたハズなのにフェードアウト)し、映像面に力を入れすぎてその他の点が多少おろそかになってしまったという印象を受けます。
 ナヴィの言葉を一から構築させるくらいだったら、そういったところをきちんと押さえておいて欲しかったり……。



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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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