2010.01/11 [Mon]
ジャン=リュック・クードレイ『まちがいペンギン』
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★★★★★
寒さに耐えて 生きぬくものだ といわれてる。
でも それは大ウソ。
「ペンギンは遠目で見ればみな同じ、でも近くで見ればそれはまちがい」「飛べはしないといわれてる、でもそれはまちがい」 奇想天外なシーンの連続。フランスの双子クリエイターによる大人も子どもも楽しめる人間の固定観念を打破する“テツガク絵本”第1弾。91年リブロポート刊の再刊。
「テツガク絵本」シリーズ 第1作。
絵本です。それもいちばん好きな絵本。
現在、ブクログの本棚にある本のレビューを完成させようと――すなわち家にある読んだ本すべての簡易感想をブクログに載せようとしていて、整理の最中に目についたら急に読みたくなってしまったので手に取りました。
家にある『まちがいペンギン』は再刊ものではないリブロポート版で、小さなころから何度も読み返しているので既に表紙はぼろぼろ。破れた表紙カバーをテープで補整してあるのですが、そのテープすら変色してばりばりになっているというかなりの年季ものです。それでも、この本は一生捨てることはないだろうと思います。
昔からのお気に入りで今読んでも楽しめるなんて、そうはないと思います。まさに謳い文句どおりの大人も楽しめる絵本。
何が良いかって、とにかく面白いんです。
人間がペンギンに抱いているイメージを左ページに、それをことごとく打ち壊してくれる絵が右ページに載っている見開きワンセットのこの本。中でも衝撃的なのが引用文のページで、左に猛吹雪の中でペンギンが寒さに耐え忍んでいる絵があったかと思うと、右ページではそのペンギンの断面図が描かれており、あろうことか丸々太ったペンギンの中には毛すら生えていない丸裸のチキンみたいな本体がいて、外の状況にお構いなしで余裕顔で氷の入った炭酸ジュースを飲んでいる――という、ね。
ほんとペンギンに対して「まちがい」過ぎてます、我々。
もし目にする機会があれば、是非読んでみてください。その小憎らしさにハマります。
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