fc2ブログ

積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

Entries

ジェームズ・ルシーノ『スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン(下)』

スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン〈下〉 (LUCAS BOOKS)スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン〈下〉 (LUCAS BOOKS)
ジェームズ ルシーノ James Luceno

エフエックス 2009-12
売り上げランキング : 411993

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

★★★★☆
もめ事に巻きこまれるなよ、船長
クローン大戦末期、パルパティーンに抵抗するグループが隠した“共和国の名誉を回復する宝”とは何なのか?鍵を握る“ミレニアム・ファルコン”のパイロットだったジャダックは、62年の昏睡から目覚め、記憶の断片をかき集めて宝を追う。昏睡状態のジャダックに莫大な医療費を払い続けていたコルサントの弁護士オクシックとアシスタントのクイアの目的とは?一方、ハン・ソロとレイアも銀河中を駆けめぐり、愛機“ミレニアム・ファルコン”の知られざる過去を徐々に埋めていった。三者が一堂に会すとき、“ファルコン”の秘密と軌跡、その全貌が明らかになる……。


 遠目で見ると『スタートレック ヴォイジャー』な表紙の『ミレニアム・ファルコン』下巻。うん、これは面白かった。良かったです。
 クローン大戦にエピソード3、フォース・アンリーシュド、ハン・ソロ三部作、タトゥイーン・ゴースト、NJO、さらにはレガシーまで。様々な作品を彷彿させるエッセンスを加えつつ紡がれるファルコンの遍歴を辿る旅もいよいよ佳境。ソロ夫妻とは別ルートで“宝”を追っていたジャダックとポステともいよいよ邂逅し、物語は核心へと向かいます。
 上巻の“引き”であったセフの叛乱はお次シリーズの導入部であって、今回のシリーズでは完全におまけ。ちゃちゃっと片付けてしまったその潔さに逆に関心してしまいました。

 ジャダックとハンがファルコンでこんなことをした、あんなところを飛んだ、と語り合う自慢話のし合いと意気投合の具合、そして別れのセリフが、理屈ではない、同じ船を操ったパイロット同士にだけ通じる不思議な“絆”を上手く出せていたと思います。その様子に呆れ返るレイアがまたなんともおかしい。
 惜しむらくはチューイー亡き後、ハンの相棒を務めたドローマの話が出なかったことくらい。

 さて。今回のSWは完全な冒険小説なわけですが、共和国の“宝”についてはまぁだいたいそんなものだと思ってました。なんせ目的が名誉の回復ですからね。宝探しの目的地が既に荒廃していて、宝が残っているのかわからないという展開はありがちなパターンですが、それがユージャン・ヴォングによる惑星改造によるもの、というのが面白いです。まさに銀河の歴史に呑まれていく感じで。
 ジャダックとポステの結末についても良いところに落ち着いたな、と。まったく、『フォース・アンリーシュド』のジュノやスターキラーもそうですけど、SW小説のオリジナル・キャラクターってなんでこんなに魅力的なんでしょう?誰ひとり命を落としてほしくない。
 この魅力あるオリジナルのキャラクターたちの歩む道々とその結末こそが、SWスピンオフ小説の醍醐味といえると思います。

 
スポンサーサイト



Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
お気軽にどうぞ。

カレンダー

02 | 2023/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

ただいまの積読本

現在:456冊                        目指すは未踏の500冊! 最新の15冊を表示。                 冊数をクリックするとすべての積読本を見られます。

ブログ内検索

作家別作品アーカイブ

過去の読書記録はこちらから。 作家名が五十音順に、それぞれシリーズごとに見られます。

評価について

★☆☆☆☆ 破り捨てたい衝動に ★★☆☆☆ うーん。これはびみょ(ry       ★★★☆☆ 普通に面白いです ★★★★☆ 一読の価値アリ ★★★★★ 殿堂入り                ★×4以上は自信を持ってオススメ  ★×5はとりあえず読んでほしい傑作

2014年のベスト5

2014年に読んだ小説の       (暫定)ベスト5はこれ!!

2012年のベスト5

2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

2011年のベスト5

2011年に読んだ小説の          ベスト5はこれ!!

1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

最近の記事

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

アソシエイト

アクセス解析