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ウルトラマンX 第2話「可能性のかたまり」


 デマーガの進撃とXの活躍をストレートに描いた前話から一旦立ち止まり、いわゆる設定紹介篇。高校生のジオベース見学会を介してXioの成り立ちから隊員各々の怪獣に対する姿勢を違和感のない流れで見せてくれるのでわかりやすい。
 Xioのオーバーテクノロジーの多くが、協力的な宇宙人であるグルマン博士の尽力によってもたらせていることが明かされ、サイバー怪獣は後に登場するサイバー怪獣アーマーをはじめとした超技術に合理性を持たせているのが上手いです。特に、着ぐるみの怪獣(宇宙人)が防衛チームの一員であるという画はこれまでにも『ザ・ウルトラマン』のピグ、『ダイナ』のハネジロー、『ゼアス』のデジタルカネゴンなどの例外はあれど、あくまでもマスコット的な立ち位置に終始していたため、非常に新鮮です。
 「ウルトラシリーズ」においてウルトラマン以外の異星人がクルーにいるという設定は長らく夢見てきただけに、大変嬉しいです。「スタートレック」のスポックやドクター・フロックスみたいなSF感が満載で、これだけでも世界観にぐっと奥行きが出ます。

 バードンの描写も秀逸で、来るべき産卵のために人間を餌として連れ去り、巣作りのために地上に現れる、空を飛ぶように地下から飛び出してくるといった新たな特性が付与されているのも怪獣好きには堪りません。フクロウのごとく首をグルンと回して攻撃してくるのにはびっくりです。
 着ぐるみも昨今の作品にありがちな真新しく綺麗なものでなく、良い感じに土煙に薄汚れているのが生物っぽさを醸し出し、まるで『タロウ』の頃を見ているよう。クリバシによるつつき攻撃で土が舞い上がったり、X視点で迫りくる口の中に毒液が滴っていたりするこだわりも素晴らしい。
 スカイマスケッティとのドッグファイトも『メビウス』や『マックス』であったおうな明らかにCG丸出しな空間でのそれではなく、雲や地表がきちんと合成されているので臨場感が段違い。『ULTRAMAN』、『ウルトラマンギンガ 劇場SP』ときて、空中戦もついにここまでできるようになったか!と感嘆しました。

 そしてそして、今回は『X』最大の目玉である怪獣アーマーシステムの初登場でもあります。大地からXが肉体をデータ化していることを聞いたグルマン博士がダメ元で行った策なわけですが、Xioがさんざん失敗を繰り返していたサイバー怪獣の現出をウルトラマンのデータに上乗せさせる形で実現させている、という理屈は実に筋が通っています。
 また「ウルトラ」シリーズ全体の流れを考えても、『メビウス』のファイナルメテオールでウルトラマンの光線を人類が強化する展開が見事に継承されており、単なる玩具至上主義のアイディアでなく、テーマとしても地続きになっているんですね。ウルトラマンの側が人類の用意した強化アイテムに驚くのもにんまりです。
 最凶のクチバシもまったく通さず、ウルヴァリンの如し大爪が火花を散らす! 上半身に鎧が集中しているため立ち画ではイマイチアンバランスに見えたのですが、動くとめちゃくちゃカッコイイですね、これ。元来、男の子はこういう強化パーツに弱い生き物なんです。
 必殺技がゴモラ振動波なのも『ウルトラギャラクシー』の設定を汲んでいて嬉しい限り。『ギンガ』がそうだったように、豊富な必殺技が戦闘の決め技を限定することがなくなって、結果バラエティに富んだ格闘シーンを生んでいるのも評価ポイントです。
 サイバー怪獣アーマーの発想、スパークドールズによる一時措置、そして豊かな星・地球。「可能性のかたまり」が詰まった第2話でした。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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