fc2ブログ

積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

Entries

映画『ニューヨーク2014』

ニューヨーク2014 [DVD]ニューヨーク2014 [DVD]
シェーン・ヴァン・ダイク

アルバトロス 2014-02-05
売り上げランキング : 91119

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

★★☆☆☆
アメリカ・ニューヨーク市。世界の政治・経済・文化の中心である有数の大都市で、ある日全てが激変する。街の玄関口であるJFK空港にいた人々が、謎のウイルスによって次々とモンスターに変貌。その被害は瞬く間に広がり、街は大混乱に陥り……。 (2013年 アメリカ)


春のモンスター・パニック祭、第3弾!
 HDD消化の一環で1月頃に地上波で放送していたものを録画視聴。外国でオオカミに噛まれた動物カメラマンの女性が、帰国した先の空港で突如獣化して人を襲い、ニューヨークが狼人間ウイルス禍に陥るモンスター・パニックです。
 テレビ放映時に“狼軍団の逆襲”とサブタイトルが付けられたのもむべなるかな。このジャケット、このタイトルで狼人間が題材の映画だと見抜くのは至難の業でしょう。いつものことながら、そもそも2014年に作られた映画でもないですしね。本当に売る気があるのか甚だ疑問です。
――いや、需要側も供給側もハナからこんなテキトーな題名でも手を出すような一部のマニア以外眼中にないだろうから、タイトルなんて飾りですといった具合で一周回って潔いのかもしれません。

 内容はお察しのとおり酷いです。まず初っ端からしてヒロインが唐突にオオカミと化す説明のなさに置いてきぼりを食らいます。普通、こういった作品は事件の予兆になるような出来事がタイトルロールあたりまでに描かれ、そこから本編に入るのが定石なのですが、本作ではそのプロセスがごっそり抜け落ちているため、彼女がどんな出自でどういう経緯で獣化するに至ったのかがまったくわからない。この時点で既に視聴者に理解させる気ゼロです。
 意外だったのは一度オオカミに変化しても落ち着きを取り戻すことで元の姿へと戻れるという設定で、これにより狼人間ウイルス感染者の隔離と暴動、兵器利用に向けた人体実験といったストーリーへと繋がります。要素要素だけ取り出してみれば結構新鮮でありきたりなアニマル系パニック映画とはひと味違う出来を期待してしまうものの、そこはやはりアルバトロスクオリティ。基本的に描写がなあなあなので真に迫ることもなく、全体にたるい仕上がりです。
 終盤のオオカミ同士のバトルとか、ちょっと『インクレディブル・ハルク』的な雰囲気もあるんですけどねえ。

 それにしても、事件収束を目論んでのミサイル発射のカウントダウンもこれまたありがちとはいえ、まさかあんな展開を迎えるとは。大統領と軍が無能すぎるだろう……。
 見どころらしい見どころといえば、JFK空港でのパニックくらいでしょうか。むしろこのレベルの作品でよくぞまあ、あれだけの人数と場所を確保できたわ。CGの出来はともかく、そこだけ見ればA級作品と遜色ない規模と迫力なんだよなぁ。


スポンサーサイト



Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
お気軽にどうぞ。

カレンダー

04 | 2023/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

ただいまの積読本

現在:456冊                        目指すは未踏の500冊! 最新の15冊を表示。                 冊数をクリックするとすべての積読本を見られます。

ブログ内検索

作家別作品アーカイブ

過去の読書記録はこちらから。 作家名が五十音順に、それぞれシリーズごとに見られます。

評価について

★☆☆☆☆ 破り捨てたい衝動に ★★☆☆☆ うーん。これはびみょ(ry       ★★★☆☆ 普通に面白いです ★★★★☆ 一読の価値アリ ★★★★★ 殿堂入り                ★×4以上は自信を持ってオススメ  ★×5はとりあえず読んでほしい傑作

2014年のベスト5

2014年に読んだ小説の       (暫定)ベスト5はこれ!!

2012年のベスト5

2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

2011年のベスト5

2011年に読んだ小説の          ベスト5はこれ!!

1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

最近の記事

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

アソシエイト

アクセス解析