2015.05/14 [Thu]
映画『ニューヨーク2014』
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★★☆☆☆
アメリカ・ニューヨーク市。世界の政治・経済・文化の中心である有数の大都市で、ある日全てが激変する。街の玄関口であるJFK空港にいた人々が、謎のウイルスによって次々とモンスターに変貌。その被害は瞬く間に広がり、街は大混乱に陥り……。 (2013年 アメリカ)
春のモンスター・パニック祭、第3弾!
HDD消化の一環で1月頃に地上波で放送していたものを録画視聴。外国でオオカミに噛まれた動物カメラマンの女性が、帰国した先の空港で突如獣化して人を襲い、ニューヨークが狼人間ウイルス禍に陥るモンスター・パニックです。
テレビ放映時に“狼軍団の逆襲”とサブタイトルが付けられたのもむべなるかな。このジャケット、このタイトルで狼人間が題材の映画だと見抜くのは至難の業でしょう。いつものことながら、そもそも2014年に作られた映画でもないですしね。本当に売る気があるのか甚だ疑問です。
――いや、需要側も供給側もハナからこんなテキトーな題名でも手を出すような一部のマニア以外眼中にないだろうから、タイトルなんて飾りですといった具合で一周回って潔いのかもしれません。
内容はお察しのとおり酷いです。まず初っ端からしてヒロインが唐突にオオカミと化す説明のなさに置いてきぼりを食らいます。普通、こういった作品は事件の予兆になるような出来事がタイトルロールあたりまでに描かれ、そこから本編に入るのが定石なのですが、本作ではそのプロセスがごっそり抜け落ちているため、彼女がどんな出自でどういう経緯で獣化するに至ったのかがまったくわからない。この時点で既に視聴者に理解させる気ゼロです。
意外だったのは一度オオカミに変化しても落ち着きを取り戻すことで元の姿へと戻れるという設定で、これにより狼人間ウイルス感染者の隔離と暴動、兵器利用に向けた人体実験といったストーリーへと繋がります。要素要素だけ取り出してみれば結構新鮮でありきたりなアニマル系パニック映画とはひと味違う出来を期待してしまうものの、そこはやはりアルバトロスクオリティ。基本的に描写がなあなあなので真に迫ることもなく、全体にたるい仕上がりです。
終盤のオオカミ同士のバトルとか、ちょっと『インクレディブル・ハルク』的な雰囲気もあるんですけどねえ。
それにしても、事件収束を目論んでのミサイル発射のカウントダウンもこれまたありがちとはいえ、まさかあんな展開を迎えるとは。大統領と軍が無能すぎるだろう……。
見どころらしい見どころといえば、JFK空港でのパニックくらいでしょうか。むしろこのレベルの作品でよくぞまあ、あれだけの人数と場所を確保できたわ。CGの出来はともかく、そこだけ見ればA級作品と遜色ない規模と迫力なんだよなぁ。
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