2015.01/05 [Mon]
相棒 Season 13 第10話「ストレイシープ」
★★★★☆
と、いうわけで毎年恒例の元日スペシャルです。未年だけに「ストレイシープ」とはなるほど、考えましたね。
ここのところ正月放送は太田愛が脚本を手掛けていましたが、今年はこれで『相棒』3本目となる真野さんが担当。殆ど新参な真野さんに大事なスペシャルを任せたところから察するに、前シーズンの「右京さんの友達」の評判が余程良かったのでしょう。
大規模な事件に特命係が巻き込まれるのではなく、右京さんとカイトくんの主役ふたりを中心に据えたドラマが実にらしく、行きつけの紅茶店や別れた奥さん、警視庁イチのスナイパーといった過去作からのネタを積極的に取り入れるマニアックさも真野カラー全開といった感じでした。
誘拐ネタ好きとしては序盤の展開が特に面白く、フラッシュモブの集団による捜査妨害シーンなどは異質感に溢れ、非常にキャッチーです。
事件自体はほぼ逆恨み同然とはいえ、右京さんの抱く曲がらぬ正義の危うさを覗かせている点も『相棒』ファンならば惹きつけられるものがあるハズです。たとえばあれが薫ちゃんだったなら、あそこまで杓子定規に対応せず、少なくとも万引き少女の事情に寄り添って話を聴いてあげるくらいのことはしたと思うんですよね。このあたり、右京さんはまだまだ真実>感情だなぁと感じるわけです。
一方のカイトくんは捜査の過程や右京さん、恋人のピンチに自分の感情は後回しにして親父パワー(伊丹談)に頼ることも厭わず、着実に成長しています。このくだりは何気に Season 11 の最終回で失敗を犯したカイトくんの反省の弁からも繋がっていて、前回「サイドストーリー」での右京さんの台詞も少なからず影響してのものでしょう。今回、ちょい役での出演だった社さんといい、ここ最近は意図して縦糸のドラマを強化しているようで嬉しい限り。
ノンストップなサスペンスが基本だった例年の元日スペシャルに比べるとだいぶ地味で非万人向け、銃弾のCGがちゃち、最後の手紙や真犯人と西田悟巳、協力者の関係が美しすぎてやや噓くさいほどにロマンチックだったりもしましたが、全体としては満足出来でした。
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