2014.11/13 [Thu]
相棒 Season 13 第5話「最期の告白」
★★★★☆
右京さんの「暴走する正義」きましたね。死刑確定囚の罪のひとつが偽証だったとわかったところで誰も得をしない。当時の取り調べにしても犯人の自供を引き出すためというのも勿論ありますが、それが悪意によって作られた冤罪ではなく、堀江さんが盗難被害から靴下を消したのも真に迫った容疑者に対する温情があってのことだったのでしょう。
しかし、右京さんの正義はそれを許さない。たとえ真実を突き付けることで関係者が悲嘆に暮れることになろうとも、一切の妥協はありません。中根署への突撃はともかく、加害者家族への真相暴露――とりわけ小さなお子さんが陰で泣いているのに淡々と事実を語る姿はもはや鬼でしょう。
そしてカイトくんにはまだそれを止める術も、共に歩む覚悟もできていない、と。
結果としてあの母娘への救いが残ったからまだ希望があるものの、警察官であれば(たぶん)一度くらいは経験しているだろう些細な出来事を“取引”よばわりされてほじくり返され、すべてを奪われることになってしまった堀江さんを思うと決して後味の良い作品だったとはいえません。
カイトくんが何か言おうとして呑み込んでしまうラストもその心情を考えると苦々しい部分があり、“激動の”Season 13 を感じさせる印象深い1篇でした。
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