2014.09/12 [Fri]
相沢沙呼「スキュラ&カリュブディス プロローグ・0」

★★★☆☆
楽しみね……。彼女には、どんな穴が空いているのかしら。
そこに指を入れたら、どんな声を聞かせてくれると思う?
清原紘がカバーイラストを担当している『スキュラ&カリュブディス』1巻(新潮社Nexから9月27日発売予定)の設定資料集。新潮社yomyom掲載時の挿絵や、原作者・相沢沙呼先生の書き下ろし小説「プロローグ・0」収録。
「スキュラ&カリュブディス」番外編。
この度、新潮文庫に新設されたライトノベル寄りレーベル(あくまでもラノベではない)新潮文庫nexの第2弾ラインナップとして刊行される相沢沙呼『スキュラ&カリュブディス』の挿画家である清原紘が手掛けた、同人誌『スキュラ&カリュブディス「0」設定資料集』に掲載されているショートショートです。
コミティア108という即売会にて販売された20ページ前後の同人誌なのですが、とらのあなにて通信販売を行っていたので購入してみました。
小説部分はA4サイズの見開き1ページを3段組みにしたもので、これ単体で成り立つ内容というよりは、あくまでも本編に先駆けた予告編的な挿話の色合いが強いです。そんな中でも、高校生たちの間でプーキーなる謎のドラッグが流通していること、薬にまつわり不可解な殺人事件が連続していること、また妖艶な女子生徒がそれらを裏で操っていることが示唆されて、本編への期待を煽ります。
謎の黒幕、瀬崎愁架と彼女の虜となった少女の百合百合しく淫蕩な絡み合いは、まるで官能小説のよう。キャラクターに関する裏話では相も変わらずふとももへのフェティシズムが溢れており、このブレなさっぷりも相沢沙呼らしい。
今後、単行本に所収されることはまずないだろうし、ファンであれば押さえておいてまず損はないでしょう。ダークで淫靡な都市伝説ミステリ、今月末のリリースが早くも楽しみです。
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