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映画『ルパン三世』

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★★★★☆
こいつぁ、俺がいただくぜぇ
世界最強の鉄壁セキュリティに覆われた超巨大要塞型金庫“ナヴァロンの箱舟”。そこには、「その所有者は世界を統べる」といわれる運命の宝物“クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ”が収蔵されていた。神出鬼没で大胆不敵、世界で最も有名な大泥棒、ルパン三世は、仲間の次元大介、石川五ェ門ととともにその秘宝強奪を計画。だが、そんな彼らをICPOの銭形幸一警部が執拗に追っていた……。


 有名アニメの実写特撮映画化という地雷臭しかしない安直企画ですけれど、映画館で流れる予告編が思いの外面白そうだったことと、主演の小栗旬が再三に渡ってオファーを断っていたインタビューを読んで興味を惹かれ、観て参りました。
 私は第2シリーズの再放送と映画、テレビSPをちまちま見ている程度のファンとはいえない程度の視聴者なので原作と比べて云々という批評はあまりできませんが、これは相当面白かった。誰もが知っている『ルパン三世』の延長線上で実写化したわけではなく、『ルパン三世』を構成する要素を一旦バラした上で再構成し、一本のアクション映画に仕立て上げることに成功しています。
 多くの人が親しんでいるアニメ版とはまた違った展開を見せるエピソード0ものでありつつも、キャラクターやストーリーラインは確かに『ルパン三世』になっている。先を争うように大挙して乗り込んでくるパトカー群、お宝への道程に仕掛けられた赤外線&レーザーシステム、不二子の裸に直接ライダースーツ、撃ったと思ったら風船人形でした等々の『ルパン三世』あるあるを不自然ないレベルで実写の世界に落とし込んでいるのには感心しました。
 劇中、使用されるBGMもかの「ルパン三世のテーマ」とは似ても似つかない代物ながら、ジャズを基調にした軽妙で小洒落た雰囲気が『ルパン』の空気感とよくよく合っています。

 本作の目玉というべきは、やはりルパン役の小栗旬に尽きるでしょう。もともとのサル顔も手伝って、喋りと仕草でよくもまぁここまでルパンらしさをモノにしたものです。予告編で使われている「あららららら~」のセリフなどは片鱗にすぎず、最初は小栗旬にしか見えなかったのに、観終える頃には紛れもなくルパンに思えてくる。実写でここまでルパンを表現できる役者がいるでしょうか? いや、いない(反語
 コスプレになりすぎないよう絶妙なアレンジを加えた赤ジャケット、ラストシーンの緑ジャケットなども原典を意識した小憎いサービスです。
 綾野剛の五ェ門、浅野忠信の銭形には若干微妙ではあるものの、若々しくも髭が抜群にカッコ良いクールな玉山次元、敵と味方をいったりきたりする“見えない女”でありながら時に本音を覗かせる黒木不二子のキャスティングも良し。
 洋画さながらのド派手な爆発、大立ち回りを展開する中にも日本人らしい“見栄”のジャケット直しが入ったり、そうした細やかな部分にスタイリッシュさが見え隠れするところも嬉しいです。
 終盤、ルパン、次元、五ェ門、不二子の4人が立ち並ぶ姿は、まさしくルパン一味そのものでした。

 不満といえばカーチェイスシーンで五ェ門が自動車をまっ二つにブッた斬らなかったことくらい。邦画でここまでのものを作ってくれるのなら、何ら文句はありません。
 正直、アニメと違うからという暴論で駄作と一蹴するのは勿体なさすぎます。アニメはアニメで実写は実写、今回の劇場版がわれわれの想像する『ルパン三世』のラインから外れたものだとはまったく思わないし、『GREEN vs RED』的な解釈に鑑みれば小栗旬のルパン像だって全然アリでしょう。
 続編の制作も当然期待したいし、正直ブルーレイが出たら購入するつもりでいるくらいに気に入りました。個人的には『ギャレゴジ』よりも面白かったです。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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