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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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ウルトラマンギンガS 第5話「仲間と悪魔」


 坂本監督から石井監督にバトンタッチして幾分抑え目――というか従来の「ウルトラマン」のトーンに戻ったかと思いきや、バキシムと共に空に開いた穴を通ったり、全身武器庫の超獣の底力を見せつけてくれたりとハデな演出の大盤振る舞い。主役ウルトラマンがふたりいるからこその二地点同時進行のバトルや、そこから前回の流れを汲んで「敵を増やすな」→「仲間が増えたとは思わないのか?」のやりとりがイイ! 思うに『ギンガS』ではこれまでの二人体制ウルトラのような単なる共闘、対立バトルからは敢えてハズして、如何にしていままでにないパターンで二人ウルトラマンの戦闘を活かすかに注力している感じですね。このあたりが『ギンガS』最大の特徴であり、『メビウス』までの戦闘シーンとはひと味もふた味も違う点でしょう。新世代の「ウルトラ」に相応しい革新的な画づくりで魅せてくれます。

 一方でドラマ部分はやや薄かった印象。ヤプールに屈しないゴウキや危険であっても自分たちの街に住み続ける覚悟といった見せたいもの、やりたいことは重々わかりはする反面、ゴウキのバックボーンがいままでに描かれていないから、なぜそこまでの想いを込めて隊員として働くのかがイマイチ伝わってこない。
 友也が怪獣に詳しい理由をどの程度まで隊員たちが把握しているのか、UPGでは今回の事件の全容をどこまで掴んでいるのかもはっきりしないまま。勢いのあるドラマを作ることを重視しすぎて、細かな設定説明等が色々と疎かになっている気がします。
 それは敵方の描写にも言えることで、今回でいえば第四勢力であるハズのヤプールがまるでチブル星人配下のようにビクトリウム強奪、ウルトラマン討伐に手を貸したくだりも意味不明だし、そもそもダークスパークウォーズ以後の事件をあたかも承知しているようなフシのあるヤプールの言動も謎なんですよね。SDから解放されて「あれ?ここはどこ?」状態になったり、DSWについて語らせるためのキャラクターにするなりしていればまた変わってもくるのですが……。
 『ギンガS』は現状、勢いだけで突っ走りすぎている感がかなり強いので、この辺りで小休止を入れて状況整理と丁寧なドラマ作りを心掛けてほしいところです。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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