2014.04/27 [Sun]
シス・スポーン! SWスピンオフ終了のお知らせ!!
2015年公開に向けて目下のところ鋭意制作中の『スター・ウォーズ エピソード7』。今年中には『クローン・ウォーズ』に続く新作アニメ『スター・ウォーズ レベルズ』も放送がスタートするということで、ディズニーによるルーカスフィルム買収以後息を吹き返したかのように新作ラッシュに沸くSWですが、『EP7』が『EP6』の35年後が舞台に決まったこと、既存の設定に照らし合わせると『レベルズ』と『フォース・アンリーシュド』との間で齟齬が生まれていることから、ある程度「イヤな予感がする」ファンも世界中に少なくなかったことと思います。
そんな中、この度ルーカスフィルムは新作映画に向けて現行のスピンオフで築かれたタイムラインを破棄することを公式発表しました。
これにより、これまでゲームや小説で描かれてきた物語はすべて非正史のノンカノンへと転落し、今後展開される映像シリーズにはまったく関係のないゴミクズ同然の代物と化してしまいました。
『EP7』制作の報が届いて以来、スピンオフとの折り合いがどうなるのかにやきもきさせられていたファンにとってはまさに地獄からの通達。サルラックの巣穴に蹴落とされたような気分です。バンサの糞ですよ。
思えば『CW』の頃からその後のスピンオフで生き残っているハズのキャラを平気で殺しまくったり、オーダー66やマンダロアの設定を改変したり、明らかにコミックと別ルートを歩むキャラクターがいたりと収拾の付かないことになり掛けていましたからね。
本筋の物語がスピンオフをシカトして膨大なエピソードを紡ぎ始めた以上、いつかはこうなる日がくることは予見されていたのかもしれません。
一応、既存のスピンオフの流れを汲んだタイムラインは「レジェンズ」と称し、これから始まる正史シリーズとは別個のストーリーとして継続されるにはされるようですが、いまさら続けられたところで邦訳される見込みはほぼゼロだろうし、そもそも正史でなくなった物語にどれほどの価値があるものかわかりません。カノンとノンカノンではその重みがハットとジャワほどにも違うのです。
小学生の頃に『EP1』を観て以来読み続け、日本で数百部しか売れていないだろうと言われてきた小説をずっと買い集めてきた身としては、大げさでなく人生の一部を否定されたに等しいレベルのショックを受けるニュースでした。自分の大好きだったものがいとも簡単に破棄されたんだもの。これはしばらく立ち直れません……。
この「レジェンズ」にしたって、続けるとは宣いつつも新々三部作に沿った新たな世界観に連なるスピンオフ群を刊行していくにつれて段々とフェードアウトしていくのは目に見えているし、実質的には完全破棄、完全リセットといって語弊はないでしょう。
そもそもアメリカのコンテンツは人気がなくなってきたからリセット、シリーズ復活のためのリブートを平気でやりすぎなんですよね。過去の歴史をまったく鑑みないでキャラクターだけ引っ張ってコンテンツを永続させる。
それでいて新作には旧作のウケた部分はしっかり引っこ抜いてくるんだから、ただの良いとこ取りといいますか。「細かな調整が難しくなってきたらテキトーにリセットしちゃえばいっか」的な精神が見え透いて好きじゃない。
今回の場合はJJ.エイブラムスが大の「スター・ウォーズ」ファンであることと、『ST11』でリメイクでありながら旧作の完全続編でもあるというウルトラCを果たした実績からスピンオフの扱いにも期待を寄せていたのですが、よもやここまであっさり見限ってくれるとは。
大衆への配慮は勿論大切だとは思うけれど、いままで「SW」を愛してきたディープなマニアにとってあまりにもあんまりな仕打ちではないかい? これで『EP7』がクソ映画だった日には本気で許さないよ??
唯一の救いといえば、「新たな正史」に位置付けられるスピンオフ小説がこれからの刊行になるため、これまで百冊単位で遅れをとってきた邦訳スピンオフ事情が一挙に解決し、日米での刊行にタイムラグがなくなってくれる可能性が出てきたこと。しかしディズニージャパンがどれくらい日本での小説出版に意欲的かもわからないし、売れないと言われているSW小説を最初から出版してくれる版元があるかどうかも不明(今夏、講談社が児童向けに何冊か出す予定ではあるそうですが……)
SW小説を巡る状況はお世辞にも改善されたとは言い難いです。
あれだけ読みたかった『ダース・プレイガス』も『リパブリック・コマンド』も、いまとなっては意味なしか。あーあ。
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- at 11:58
- [スター・ウォーズ クローン・ウォーズ Season 3]
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はじめまして。スター・ウォーズ関連拝読しています。
私は最近になって小説の面白さを知り集めだしたところだったのですが、惜しいです。友人の特化型クローン・ウォーズ博士にでかい顔ができなくなるのも悔しい。「拡張世界=二次創作同人」は冗談でなくなってしまうのでしょうか?
ただ時間をおいて考えてみると、スッキリしたというのも正直な感想です。ルークにとってのマドンナ的存在がいろいろ登場しすぎたとか、キャラが生き返りすぎるとか、科学技術がすごすぎとか、挙げれば多いですがちょっと心地よくない部分もありましたから。また情報が多く複雑なのは面白さでもありましたが、確かに新規ファンの寄せ付けなさは異常です。ライターとSWファンはある面、「くそったれジェダイ」だったのではないでしょうか。
三部作一作目といい『レベルズ』といい、明快なスター・ウォーズに原点回帰といった雰囲気を感じています。期待して待つ他ないです。