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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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ムック『オフィシャルガイドブック 相棒-劇場版Ⅲ- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ plus season 11&12』

相棒-劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ plus season 11&12 (ぴあMOOK)相棒-劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ plus season 11&12 (ぴあMOOK)

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★★★★☆
相棒ファン待望の劇場版最新作『相棒-劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』。その魅力を徹底紹介したオフィシャルガイドが発売決定! 本書では水谷豊、成宮寛貴の撮り下ろし&インタビューを筆頭に、数多くのスタッフ、キャストらのインタビューを掲載し、最新作のみどころを余すところなく紹介していく。また、タイトルにあるようにseason 11&12もあわせてフィーチャー。season 11から始まった右京と享の新相棒コンビの関係性をプレイバツクしつつ、season 11&12、そして相棒シリーズ全体を俯瞰して、その普遍的かつ国民的人気を分析していく。


「オフィシャルガイドブック 相棒」第7作。
 いよいよ今月26日に公開を控えたシリーズ通算5作目となる『相棒-劇場版Ⅲ-』。前作『X DAY』では伊丹をフィーチャーしたガイドブックが発売されるも、恒例のオフィシャルガイドシリーズは刊行されず、すわ打ち止めかと思った本ムックですが、今年度は無事に刊行されひと安心。そんじょそこらのガイド本とは情報の密度が違いますからね、このシリーズ。

 タイトルに『plus season 11&12』とあるように、『劇場版Ⅲ』の内容紹介とインタビューをメインに据えつつも、神戸君卒業以後の「カイト相棒」の動向についても掘り下げられているのがこれまでのオフィシャルガイドとは違うところ。亀山、神戸というふたりの“相棒”との経験を経て、右京さん自身のキャラクターが初期の頃よりもかなり変わってきている事実を制作側も重々承知していて、だからこそ昔といまの右京さんの変化を改めて検証し、再整理していきたいとの和泉監督の話にはかなりそそられます。これを物語の中に落とし込んだ話を作ったら、かなり面白くなりそうです
 ファンの中には右京さんのキャラクターの変化を厭う意見もあるけれど、やっぱりその変化は人間・杉下右京の成長の証であり、歴代の相棒たちが右京さんに対して残した確かな足跡だとも思うんですよね。言い換えれば、右京さんの変遷こそが『相棒』というドラマそのものなのです。
 ここを語らずして『相棒』の物語は〆られないし、『相棒』ファンは騙れないでしょう。

 また、これまでTVnavi、産経新聞社と出版社を渡り歩いてきた本オフィシャルガイドが今回新たにぴあからの発刊となったことで、従来までの内側から発信される形ではなく、『日経エンタテイメント』や『オトナファミ』(現在は名称が変わって『エンタメミクス』)などに見られるような外側からの俯瞰した視点でコンテンツを考察している点も新鮮です。
 『相棒』製作陣が常々、海外ドラマのような作品を目指して作っていると発言しているのは周知のとおりですが、日本のドラマでは珍しい1シーズン2クール制の導入や主要キャストの入れ替え、過去のエピソードをシーズン跨ぎで回収する手法のみならず、新作放送のないオフシーズンに再放送で新規のファンを開拓し、毎年秋の新シーズン開始時にはさらに視聴者数を増やすスタイルもアメリカドラマそのもので、それがいまの『相棒』人気を支える大きな要因となっていることも興味深い。
 いまどき2クール以上のドラマといえば、実写特撮か大河ドラマ、朝の連続テレビ小説くらいしかないですもん。1クールではどうしてもコンパクトになってしまいがちだし、何よりも視聴者の心に根付かせるには期間が短すぎるんですよねえ。
 これを機に日本のドラマやアニメでももっと長いスパンで描かれる作品が増えてくれれば、長編もの好きとしては嬉しい限りです。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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