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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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ウルトラマンギンガ 第11話「きみの未来」


 なんという『ウルトラマンタロウ』40周年記念作品。ルギエルの猛攻にギンガが倒れる中、人々の力を借りて復活したタロウが主題歌をバックにラッシュを仕掛けるシーンがカッコ良すぎる。それでいて決してギンガ=ヒカルを食うことはなく、先達として背中で若者に語り、後を託す姿に痺れないファンはいなでしょう。
 小さい頃に夏休みの再放送で観ていただけに『タロウ』は自分にとって一際思い入れのある「ウルトラマン」でもあるのです。ありがとう円谷プロ、ありがとうウルトラマンタロウ!

 それはともかく。スーパーグランドキング内に囚われていた美鈴を解放し、白井校長の心に巣食っていた邪気を取り払い大団円を迎えようというヒカルたちですが、敵さんがそうあっさりと引き下がるわけもなく。復活した闇の支配者・ダークルギエルとの最終決戦が描かれます。
 煮えたぎるマグマを岩窟で覆ったようなその姿は、闇のギンガというよりも悪のサーガといったデザインで、変身バンクをぶった切って地上に降り立つ前のギンガに蹴りを入れて吹っ飛ばすルギエルのインパクトは絶大でした。これぞラスボス! 連戦直後とはいえど、速攻でギンガを戦闘不能にしてしまう実力は闇の支配者の名前に相応しいですね。
 最後の最後まで溜めるに溜めたミニチュア破壊も、久々にやってくれましたという感じ。最終二部作は怪獣パートと人間パートの画がきちんと地続きになっており、見ていて違和感がないのが素晴らしいです。

 タロウのエネルギーを受けて蘇ったギンガとルギエルの月面バトルも、アベ監督お得意のぐるぐる演出でスピーディーかつスタイリッシュ。やはりギンガは暗闇での戦闘が映えますね。ウルトラマンではあまり見ない、三叉を武器にして闘う描写も新鮮です。
 七色の光を放つギンガエスペシャリーは輝きすぎてよくわからないことになっていましたが……。

 すべての闘いが終わり、ギンガが未来からやってきたウルトラマンであることが明かされはしたものの、ルギエルの正体、ホツマの秘密は未だに謎のまま。まあ、これは評判次第では作る予定だと予め明言されている二期への布石ということにしておきましょう。『ウルトラギャラクシー』も『NEO』が放送されるまでキングジョーブラックの正体なり、レイオニクスバトルなり、結構投げっぱでしたからね。
 全体を通して説得力の弱さが否めなかったドラマ部分、あまり宜しくない某監督の起用――。不満点がないではないけれど、防衛チームの存在しない世界での「ウルトラマン」、高校生が主役の青春劇である「ウルトラマン」、そして玩具の販売促進を念頭に置いた新しい形の「ウルトラマン」として、『ギンガ』はシリーズに新しい風を吹き入れた革新的な作品であると思います。
 『ギンガ』のアプローチはかなり気に入っているので、第2シーズンはそのあたりの反省点を踏まえ、是非ともより良い作品を創り上げていってほしいです。
 今後の展開への期待を込めて、敢えて今回を最終話とは記さないでおきます。ではでは。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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