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映画『パシフィック・リム』

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2013年8月11日午前7時。太平洋の深海から突如現れた謎の巨大生命体によって、まずサンフランシスコ湾が襲撃された。打つ手のないまま3つの都市がわずか6日間で壊滅、人類は絶滅の危機に晒される。人類に残された道は“絶滅”するか“戦う”かのふたつしかない。そんな中、環太平洋沿岸諸国は、PPDCを設立、専門家たちの英知を結集して人型巨大兵器“イェーガー”を開発する。だが、人類をあざ笑うかのように、巨大生命体は次々と海底から姿を現し、破壊を繰り返す。巨大生命体の侵攻を食い止めるため、そして人類存続のため、モリ・マコら選ばれたパイロットたちは“イェーガー”に乗り込んでいくのだった……。 (2013年 アメリカ)


 日本のアニメや特撮でお馴染みの怪獣とスーパーロボットを、ハリウッドの最先端技術によって極限までリアルな映像として撮り下ろしたSF映画です。今月初めに観てきたのですが、更新をサボって感想を書いていませんでした。すみません。
 いやはや、これは凄いですよ。怪獣好き、特撮好きの男子には堪らない夢のような映画です。映像的なクオリティは勿論のこと、冒頭のイェーガーの出撃シークエンスと共に流れるヒロイックで勇壮な音楽に、既に“わかっている感”が醸し出され、観る側のテンションも最初からクライマックス。アメリカ人が始終「kaiju」と連呼するわ、最初の敵は当然漁船を襲ってくるわ、で日本の怪獣映画好きのツボをとことん押さえてきます。
 中盤における決戦の舞台が香港であるのも意味深で、香港の夜景といえば『ゴジラVSデストロイア』を想起させずにはいられませんし、ヒロインであるマコの過去話とトラウマは『ガメラ3』を、人類にとっての切り札となるイェーガーが暴走を来して逆に脅威と成り得たり、戦場に運ばれてくるくだりは『ゴジラ×メカゴジラ』を髣髴とさせ、先行作品のエッセンスを見出す度ににやにやが止まらない。

 また、日本特撮では「スーパー戦隊」以外ではあまりお目に掛からない巨大ロボの描写では多分にアニメ的な要素が見受けられ、主役機《ジプシー・デンジャー》は鉄人28号FX風な外観、第一世代機《コヨーテ・タンゴ》がマコを救った直後に後光のようにバックから射してくる朝日の荘厳さ、絶体絶命の空中戦でウエポンパーツのソードブレードが装備され、そこから一気に敵を斬りつけた後のキメの間、果ては「メガネ、メガネ……」といったお約束まで、デル・トロ監督の日本への愛が溢れんばかりに伝わってきます。
 特に、このケレン味ある“間”の演出は、歌舞伎からくる日本独自の文化らしく、あまり外国人には理解されにくい感覚だという話を前に目にしたことがあるため、素直に驚きました。

 かつて戦闘の過程で兄を失った男と、幼少時に怪獣に襲撃され家族を失った女の再生と絆のドラマという、お話としては王道も王道でありきたりな筋書きではあるけれど、単純ながら飽きさせない。それどころか、この素晴らしい時間がいつまでも終わってほしくないような、そう思わせてくれるだけのド迫力な映像の数々に圧倒されっぱなし。
 怪獣映画好き、特撮好き、ロボットアニメ好き以外の人間にとってはどう映るか判断し兼ねますが、その手のジャンルにどっぷり浸かってきた立場からすると、それはもう垂涎ものです。
 芦田愛菜ちゃんの泣きっぷりは、普段テレビで見慣れている娘だけに思わず心が痛くなるほど。いやぁ、ハリウッドでもここまで魅せる愛菜ちゃん、恐るべし。ヒロイン役の菊池凜子も健気で愛らしく、日本人キャストの頑張り含め、最高に面白い作品でした。


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ガメラ:映画「パシフィックリム」でガメラ 2013/09/30

 本日五本目の更新です。 一本目「 第4週のフィギュア情報(その1) 」はこちら。 二本目「 後半の画像情報 」にはこちらより。 三本目「 ガメラパン 13/09 」は、こちらから。 四本目「 伊勢志摩ロケ情報 13/09 」には、こちらよりどうぞ。 前回ご紹介の「 /09/26 」に続いて...

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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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