2013.08/14 [Wed]
映画『スター・トレック2 カーンの逆襲』
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★★★☆☆
23世紀。エンタープライズ号のブリッジを模したセットで、訓練生のトレーニングが行なわれていた。船長をつとめるのは、バルカン星人とロミュラン星人の混血女性のサービック。今日はジム・カーク提督の誕生日、スポックは本をおくり、船医のマッコイは、「デスクワークではなく、宇宙船の指揮をとるように」と忠告する。セティ・アルファV星で生物の存在が感知され、リライアント号のテレル艦長とチェコフ副長が調査におもむく。そこで、2人は数十人のグループに囲まれる。彼らのリーダー、カーンは20世紀の優生人間で、宇宙を漂流していたところをエンタープライズに救助されたが、恩知らずにもエンタープライズを乗っ取ろうとして失敗。15年前にこの星に追放され、以来、カーンは復讐の思いに燃えていたのだ。 (1982年 アメリカ)
劇場版「スタートレック」第2作。
いよいよ明後日に先行公開を控えた(既に座席予約しました!)新作映画『ST12』こと『スター・トレック イントゥ・ダークネス』。方々の噂によると、今回の新作を観る前にこの『カーンの逆襲』と劇場版第三作『ミスター・スポックを探せ!』は押さえておくべきとのことだったので、予習がてらに鑑賞しました。
『ST12』には本作で登場するキャロル・マーカス博士もレギュラーキャラクターに名前を連ねていますし、やはりジョン・ハリソン=優性人類は確定路線なんでしょうか? こうなると『スター・トレック3』の他に、『エンタープライズ』の優性人類三部作と優性クリンゴン二部作もチェックしておきたいところですが、なにぶん時間がもうないという……。
さて、本題です。長年の冒険の功績が認められ提督に昇進したカーク船長は、どこか心に穴の開いたような感覚を味わいながらも、日々のデスクワークに追われていた。宇宙を駆け巡るのは若者の仕事、といった言葉どおり、本作では「TOS」の旧メンバーたちは軒並みベテランのお偉方となっており、その代わりにカーク船長の息子やスポックが目を掛けている艦長候補生のサービックなど、若い世代の新キャラクターへの代替わりが大きなテーマとなっています。
カーク船長に老眼の気が入るなど、甘いマスクで鳴らしたあのジェームズ・T・カークも寄る年波には勝てず、年月は過ぎ去っていくことをさりげなく強調してみせる描写には、一抹な淋しさを禁じ得ません。
クライマックスの見どころでもある、スポックの身に起きるとある事態も、本作を世代交代の物語として見ると、実に象徴的です。
結果的に、カーク船長とその仲間たちの物語はあと4本続くわけですが、「TOS」の終わりが確実に近づいていることを予感させます。
敵役であるカーンについては、あまりに典型的な逆恨み型復讐鬼と化しており、カーンがカーンである必然性をあまり感じませんでした。そもそも、テレビシリーズの「宇宙の帝王」は、比較的お互いに納得した形で問題を解決しているので、不幸な出来事に見舞われたとはいえ、あのカーンがいまさらエンタープライズを恨み骨髄に復讐を企てるか?と思わなくもないのです。
まあ、もともとが独裁者なだけに、泥を掛けられた際の執念は凄まじいものがあるのかもしれませんが。
ファンの間では随一の人気を誇る作品ですけれど、個人的には第一作の『スター・トレック TMP』の方が好きですね。
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