2013.08/03 [Sat]
映画『ソーラー・ストライク2012』
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★☆☆☆☆
200年前。琴座星雲で恒星爆発が発生。膨大なエネルギー波が太陽系に向け放射された。西暦2012年。人類は滅亡の危機を迎えていた。エネルギー波は太陽系に侵入し、冥王星は消滅、木星の衛星も破壊された。地球には隕石が降り注ぎ、あらゆる災厄が人々に襲いかかる。NASAのケルビン博士は大気圏外で大量の核を爆破し、放射線の防御壁を作る計画を立案するが……。 (2009年 アメリカ)
地上波で放送があったので録画視聴。
恒星爆発の衝撃波が太陽系に迫り、甚大な被害をもたらしつつある中で主人公とその周りの一部のみがパニックに陥るディザスター・ムービー。2009年制作なのに何故か「2012」と付いている不思議は措いといて(映画の中では2012年の話らしい)、このタイトルが皮肉にしか思えないセンスの古さには閉口します。
作中に登場する機器からロケットの合成映像まで、どれもこれもが1960年代に作られた『ウルトラマン』や『宇宙大作戦』で描かれたレトルフューチャーの世界と大差ないレベル。まるでバラエティ番組にでも出てくるような、カウントダウン用のデジタル時計は特に酷いです。21世紀にもなって、最新設備が揃っているハズの対策室であのデザインはないでしょう。
いまどき、そこらの家電製品を並べただけでももうちょっとマシな絵面が作れますって。いや、マジで。
何よりびっくりしたのは、あまりにも人が出てこない。パニック映画であるからには大災害によって逃げ惑う人々も見どころのひとつなわけですが、この作品では極力人間の存在を排し、主人公の家族と彼らをつけ狙う謎の追っ手、少数すぎる対策チームがせいぜいで、エネルギー派が辿り着く前から既に地球上から人類が駆逐されてしまったかのような閑散加減です。
おまけにこの追っ手連中も正直意味不明で、自国の利益を最優先させたいという発想は良いとして、地球全土が危機に陥っている際に防護計画の要である博士が命を落したら明らかに状況が悪化するだろうことくらい猿でもわかると思うのですが……。
しかも、この謎の追跡劇が観客に対して何の説明もなく冒頭から始まってしまうぶっ飛びよう。そんなカーチェイスを繰り広げるらいなら、人物紹介のひとつでもしてくれよ、と。
その癖、冥王星があっけなく破壊されたり、とスケール感だけは無駄にぶち上げてくるんだよなぁ。まあ何というか、クソ映画のお手本のような作品でした。
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