積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

Entries

映画『遊星からの物体X ファーストコンタクト』

遊星からの物体X ファーストコンタクト [Blu-ray]遊星からの物体X ファーストコンタクト [Blu-ray]

ポニーキャニオン 2013-01-08
売り上げランキング : 8143

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

★★★★☆
コロンビア大学の考古生物学者ケイトは、偶然氷の中で発見された太古の昔に死んだと思われる生命体の調査のため、世紀の大発見に沸き立つノルウェー観測隊の基地へと降り立つ。そこには、化石が閉じ込められた何の変哲もない氷塊が置かれていた。ドリルで氷塊に穴を開けた途端、“それ”は解き放たれた。その物体は、狙いをつけた生物の体内に侵入、細胞を同化してその生物そのものになりすまし、自らの生存のため人間同士を争わせようとする宇宙からの生命体だったのだ。 (2011年 アメリカ)


「遊星からの物体X」第2作。
 映画史にその名を刻む、ジョン・カーペンター監督作『遊星からの物体X』の30年ぶりの続編にして、直接的な前日譚。前作の序盤で登場した、何者かとの闘いによって廃屋と化したノルウェー基地で起きた出来事の一部始終を描いています。
 「スター・ウォーズ」の新三部作や『スタートレック エンタープライズ』、『プロメテウス』等の例を挙げるまでもなく、年月が経ってから製作されるプリクエルものには、時系列的には既存の作品よりも過去のエピソードなのに、映像上では前日譚の方が洗練されて見えてしまうという問題が散見されます。
 しかしながら、本作の場合は物資の乏しい南極の拠点基地が舞台なこともあり、きちんと80年代の物語の前章でも違和感のない画づくりが成されているのが良ポイント。それに限らず、前作との整合性、地続きの物語であることはかなり重視されていて、“物体”の形状から死体の恰好、残された手斧の位置まで、カーペンター版『遊星からの物体X』で見た「あのシーン」に、すべて矛盾なく繋がるように計算し尽くされているのは感服ものです。

 作品全体に流れる雰囲気も同様で、生理的な嫌悪感を喚起させる独特な不気味さを持つ“物体”や、静かながらにじわじわと追い詰められていくような緊張感、演出や音楽、ガジェットと、すべてがすべて前作を踏襲している凝り具合。それでいて、かつては描けなかったようなスケール感で宇宙船を見せてみるなど、使うところでは惜しげもなく最新技術を投入している点にも目を見張ります。
 前作の冒頭に繋がるエンドロールの持っていき方も見事です。名作の続編というと非難の対象にされがちですが、いわゆるエピソードゼロものとしては最高点の出来栄えではないでしょうか。
 勿論、モンスター・パニックとしても面白く、前作に引き続いて誰が敵で誰が味方なのかがわからないスリリングさも目いっぱい味わえます。
 さすがはレンタルショップでいつも貸出中で、なかなか借りられなかっただけのことはある。


スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

当ブログはリンクフリーです。
お気軽にどうぞ。

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ただいまの積読本

現在:456冊                        目指すは未踏の500冊! 最新の15冊を表示。                 冊数をクリックするとすべての積読本を見られます。

ブログ内検索

作家別作品アーカイブ

過去の読書記録はこちらから。 作家名が五十音順に、それぞれシリーズごとに見られます。

評価について

★☆☆☆☆ 破り捨てたい衝動に ★★☆☆☆ うーん。これはびみょ(ry       ★★★☆☆ 普通に面白いです ★★★★☆ 一読の価値アリ ★★★★★ 殿堂入り                ★×4以上は自信を持ってオススメ  ★×5はとりあえず読んでほしい傑作

2014年のベスト5

2014年に読んだ小説の       (暫定)ベスト5はこれ!!

2012年のベスト5

2012年に読んだ小説の        ベスト5はこれ!!

2011年のベスト5

2011年に読んだ小説の          ベスト5はこれ!!

1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

最近の記事

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

アソシエイト

アクセス解析