2009.09/19 [Sat]
映画『X-MEN 2』
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★★★☆☆
見るものを信じないで
マグニートーによる人類抹殺計画の野望を未然に防ぐことに成功したX-MEN。無意味な争いは終結するかに見えた。しかし、彼らの孤独な戦いは、凄まじい能力を持つ謎の襲撃者の出現によって更に混迷の度合いを深めていく。能力者同士の衝突は、一般市民をも巻き込んだ惨劇となり、ミュータント登録法案を求める政治運動や、世論を一気に呼び起こした。
新たな運動の先頭に立ったのは、ミュータントへの生体実験を噂されている大富豪、ストライカー。彼の真の目的とは? そしてミュータント壊滅計画にさらされたX-MENの運命は?
『X-MEN』シリーズ 第2作。
何が何でも、まず突っ込んでおきたいのが冒頭シーン。こともあろうにホワイトハウスにミュータントの魔手が伸びます。テレポーターのナイトクローラー。ミュータントの危険性を理解しておきながら、政府の要所に同じくミュータントの警備員が誰もいないとは何事?当たり前の対策でしょう。隙だらけ過ぎてありえん!
では本編の感想を。
前作『X-MEN 』の極めて娯楽的なアクション映画から一歩進めて、今回はミュータントと社会との確執が見え隠れしてきます。即ち、ミュータントという存在を必要以上に怖れる人々の心と、アメリカという国でミュータントをどう扱っていくのかという展望。
今回の敵役はストライカーというウルヴァリンの過去を知る男――というか、こいつが骨格強化手術を行った張本人です。しかしこのストライカー、『ウルヴァリン X-MEN ZERO』のストライカーとはまるで違う容姿なので、最初同一人物だということに気付きませんでしたよ。あの後、なんだかんだで将軍殺しの容疑はチャラになって、15年掛けてこの地位まで上り詰めたんでしょうね。
ストーリーもウルヴァリンの過去に焦点が当てられ、最新作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』に最も対応した作品だと思います。この2作を併せて見れば3倍楽しめます。
まぁそんなわけで、敵が「人間」という状況からX-MENの面々とマグニートー、ミスティークという本来対極の位置にあたる考え方の持ち主が共同戦線を張り、なかなか燃えます。完全に個人的趣向かつ例え話がピンポイント極まりないですが、『仮面ライダーキバ』の次狼と音也とか『GS美神』のメドーサと小竜姫みたいな、敵対関係にあるハズの人たちがなんだかんだでつるんでいるというシチュエーションは好きなので、こういう展開は嬉しい。
自分がミュータントであることを家族に拒絶されるボビーや好きな人にも触れられないことを悩むローグ、自分の能力が認められないことが腹立たしいパイロなど、ドラマ面も充実でここらへんの動きが次作のテーマにもなってくるわけですよ。確実に、1よりも面白くなっています。
同じく次作への橋渡しとなるラストのアレですが、X-MENの皆に他意は無いにせよ、完全に脅し以外の何物でもないような……
追記。
帰還したウルヴァリンを迎えるローグが、『サマーウォーズ』で侘助おじさんを迎える夏希先輩に見えて仕方なかった……。
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