2013.04/16 [Tue]
映画『プロメテウス』
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★★★☆☆
エジプトやマヤ、メソポタミアなどの古代遺跡の壁画から、共通するサインが見つかる。発展した時代も場所も異なるこれら古代遺跡で見つかったサインを、考古学者のエリザベスは人類を創造した知的生命体からの招待状ではないかと分析する。人類の起源の謎を解くため、エリザベスや恋人ホロウェイ、女性監督官ヴィッカーズ、精巧なアンドロイドのデヴィッドら17名は巨大企業ウェイランド・コーポレーションが建造を手がけた宇宙船プロメテウス号に乗り込み、未踏の惑星を目指して出航する。 (2012年 アメリカ)
「エイリアン」シリーズの前日譚。本当は昨年の劇場公開時、観に行こうと思っていたのですけれど、某特撮系掲示板で「笑えないほどつまらない」との意見を目にしまして、レンタル待ちに切り替えました。
結果としてはわざわざ映画館に行かなくて正解だったかなあ、と。とにもかくにも大味でハリウッドライクな作品で、映像はド派手で美しいのに、物語としては何をやりたいのかまったくわからない。
いえ、『エイリアン』に残されたスペースジョッキーの謎に答えを与えたいという試みは理解できるのです。しかし、最後まで観ても結局、スペースジョッキー=エンジニアとは何者だったのか、彼らが人類を創造した理由は何だったのか、エイリアンの素(?)があの星で保管されていたのは何故かなど、諸々の疑問に答えが与えられることはなく、細かい説明や明示すべき解答が潔いほどに投げられてしまっています。これはダメでしょう。
そんなことだから、とりあえず登場人物がわーきゃー騒いでいることを楽しむ以上の鑑賞方法がありません。
そもそも本作は、元々「エイリアン」の直系のエピソードゼロとして計画されていたものを、製作段階で独立したストーリーとして方針転換したという経緯があります。そのため基本的には『エイリアン』との関連性を秘したままで物語が進行し、最終盤になって初めてその事実が最大のサプライズとして明かされます。
ただ、作品に対してそれなりに興味を抱いている人にとってはそんなことは今さらで、いつエイリアンが出てくるのかを楽しみにしているわけだし、それ以外の一般人は純粋に「人類の起源云々」のコピーに期待しているわけで。最後の最後にちょろっとエイリアンが顔を見せたところで、正直誰も得しないという……。 これだったら、最初からエイリアンが総攻撃を仕掛けてくるなり、素直に人類の起源を解明するなりしてくれた方が遥かに纏まりが良い。完全に観客のニーズそっちのけです。
オチも爆発させときゃ満足なんでしょ?的な雑さが漂い、主人公コンビにも魅力なし。『AVP2』と『エイリアン』の間を埋める1ピース、ちょっとお金の掛かったモンスター・パニック、以上の価値は見出せない映画でした。
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