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『相棒 Season 11』、総括


 今期の『相棒』も無事終了したので、思ったことを少し語りたいと思います。今回の「Season 11」では前シーズンで警察庁へ戻された神戸尊に代わり、新たに所轄刑事の甲斐享が特命係に着任。右京さんと倍以上の歳の差があり、刑事としてもまだまだ新人のカイトくんというフレッシュな人材が物語に投入されることになりました。
 同時に、カイトくんの恋人・悦子や父親で警察庁次長の甲斐峯秋とキャラクターもレギュラーに加わり、「神戸相棒」時代よりもさらに大きな変化がつけられています。

 中でも大きく変化したのが劇中における特命係の立ち位置であり、最終回での特命ネットワークや甲斐パパによる積極支援(時に対立もしますが)、右京さんの中での特命観の変化など、製作陣が兼ねてよりニューステージと謳っていたとおり、もはや特命係は人材の墓場ではなく、明るく楽しい、それでいて規律に縛られない遊軍的な部署であることが強調されています。
 右京さん自身がカイトくんを育ててみたくなったというところも、昔から『相棒』を観てきたファンとしては感慨深い。あのとっつきにくかった杉下右京が、亀山薫、神戸尊というふたりの“相棒”を通して着実に、そして確実に変わっていることの、何よりのの証拠ですからね。
 長い年月を掛けて物語内の人物像が変化していくという大河的な面白味は、海外ドラマと同じ1シーズン2クール方式を導入している『相棒』だからこそのものといえるでしょう。海外ドラマ馴れしていると、日本の連ドラは短すぎて非常に勿体なく感じてしまいます。


ここで、各エピソードの良し悪しを見てみることにしましょう。

☆=シリーズ屈指の名作
◎=名エピソード
〇=及第点
△=微妙な出来
×=最悪。論外。



〇第1話 聖域
〇第2話 オークション
〇第3話 ゴールデンボーイ
◎第4話 バーター
△第5話 ID
◎第6話 交番巡査・甲斐享
〇第7話 幽霊屋敷
〇第8話 棋風
〇第9話 森の中
◎第10話 猛き祈り
〇第11話 アリス
〇第12話 オフレコ
△第13話 幸福な王子
〇第14話 バレンタイン計画
×第15話 同窓会
◎第16話 シンデレラの靴
◎第17話 ビリー
☆第18話 BIRTHDAY
◎最終話 酒壺の蛇

◎映画 相棒SERIES X DAY


 まだレビューを書いていないのですが、実は『X DAY』も観てきました。この作品は右京さん不在で『相棒』は成り立つのか?という実験は間違いなく成功でしょう。たとえ特命係の出番がなかろうが、驚くほどに『相棒』でした。

 それはさておき。「神戸相棒」時代に暗く重苦しい話が多かったことの反省か、今シーズンは比較的明るめの話が目立ちましたね。幽霊ネタやギャグ回、お馴染み職人モノなど、バラエティに富んだ作風は初期の『相棒』っぽくもあり、またそれ以降培われてきたいち刑事ドラマの枠を超えたスケール感のお話、いかにも少年探偵団ちっくなギミックを導入したロマン溢れるエピソードなど、『相棒』の『相棒』たる所以が凝縮されたシーズンだったと思います。

 また、カイトくんの成長劇と甲斐次長の思惑を物語に絡めたことで、ここ最近の『相棒』ではどうにも弱かった縦糸の部分が補強され、きちんと“連続”ドラマしていたところも好印象です。薫ちゃんや神戸君、美和子さんへの言及があったり、大木小松コンビにセリフが増えていたりといったファンサービスも満載。番組を盛り上げるのにひと役買っていました。
 そして、何といっても「シンデレラの靴」から続く終盤戦の傑作群攻勢! この4話で「Season 11」の評価が及第点ながらいまいちぱっとしないシーズンから、思った以上に出来の良いシーズンへとがらりと変わりました。
 「BIRTHDAY」は『相棒』全話中でも最上位クラスの完成度で、個人的にはベスト10に挙げたくらいの完成度でした。

 最終話には視聴率20%超を記録し、11シーズンめにして衰えを見せないどころか、まだまだ成長の可能性を見せる『相棒』。5月にクランクインするという『劇場版Ⅲ』、10月からの「Season 12」が早くも楽しみです。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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