2013.03/25 [Mon]
ネオ・ウルトラQ 第11話「アルゴス・デモクラシー」
民主主義とは何ぞや?という話。怪獣擁護派、反怪獣派、ジャーナリストの三者三様入り乱れる籠城事件の最中に、突如として中空に現れた謎の存在・アルゴス。神のごとき能力を持つ“それ”は、人間の生み出したデモクラシーなるものに多大な興味を抱き、首相ひとりの命と立て籠もり犯+人質の命、どちらかを選択する国民投票を実施するよう民衆に迫る。
アルゴスに目的という目的はなく、すべては余興。緊迫した状況を作り出し、人間たちを限界まで翻弄させておきながら、最終的には何もせずに帰っていきます。
このわからなさがアルゴスという存在の強大さをよく表してはいるのですが、作劇的には国民投票の結果を視聴者に開示せず、首相のリアクションなども見せなかったことから、どうしても話のつくりが雑に見えてしまいます。投票結果を明かさないことで視聴者に想像の余地を残したといえば聞こえは良いけれど、どうにもテーマ自体を消化できていない印象があります。
人間の未熟さや愚かさを描きたいのか、アルゴスの底知れ無さを表現したいのか、それとも民主主義の在り方にメスを入れたいのか、いまいち焦点が定まっていません。怪獣擁護派のテロリストたちにしても、もう少し丁寧に描き込めたように思うだけに、この粗さは残念でした。
ちなみに今回、ニルワニエ、プラーナ、ブレザレンの写真が出てきたことで、一応『ネオ・ウルトラQ』が連続性のある非リセットものであることが判明しました。そこは収穫。
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