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300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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映画『インベージョン』

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★★☆☆☆
地球外からやってきた謎の生命体。それは眠っている間に人間の習性を変異させ、次々と魂のないレプリカントを生み出していく。ワシントンD.C.の精神科医キャロル・べネルと同僚のベン・ドリスコルは、原因をいち早く究明しウイルス拡大の阻止に乗り出す。生き残る術はただ一つ、決して眠らないこと。誰一人信用できない悪夢のような状況の中、二人はウイルスの侵攻を食い止めることができるのだろうか!? (2007年 アメリカ)


 ウイルス体のエイリアンによる侵攻を描いたSFホラー。テレビ放送の度に録画し忘れること幾数回、遂に念願の『インベージョン』を観ることができました。
 絶対的な平和を実現させるために人間を変質させ、集合体としての調和を保とうするデストピア的な思考というのはSFではよくテーマに掲げられる問題で、本作においても争いばかり起こして多くの人間が死んでゆく社会と、エイリアンにその身を捧げつつも戦争や犯罪のない世界のどちらが幸福なのか、といった疑問が投げ掛けられます。大抵、この手のテーマの場合、最終的には主人公側は「個人でいることに意味がある。みんな違ってみんないい」と訴えるものですが、本作ではそこまで熱血な答えは出さず、いかにもホラーちっくな皮肉めいたエンディングで〆めていました。

 エイリアンに同化された人間は他者への関心が薄くなり、非感染者を同化するときを除いては穏やかすぎるほどに穏やかです。また、非感染者も同化されたフリをしていれば基本的に襲われないため、全体の雰囲気は、とてもゾンビ映画の変種系とは思えないほど静かで落ち着いています。
 これが逆に退屈といいますか、エイリアンものはド派手にぶちかましてナンボみたいなところがあるじゃないですか。感染者がレム睡眠に陥るとエイリアンに乗っ取られてしまうといった設定の下、主人公のキャロルが何としてでも眠るまいと頑張っている一方で、それ以上に観ているこちら側が、単調で動きの少ない追跡劇に眠気倍増ですよ。
 ストーリーそのものは悪くはないけれど、もう少し観客を飽きさせない演出や展開が欲しかったところです。それにしても、主人公とその相手役がニコール・キッドマン&ダニエル・クレイグとは。ムダに豪華ですね。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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