積読本は積読け!!

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相棒 Season 11 第18話「BIRTHDAY」


★★★★★

右京が「花の里」へと向かうと、店の前で自らを「家出少女」と名乗る小学校低学年くらいの女の子と出会う。右京は享を呼び出し少女を自宅まで送ることに。少女は自宅マンション近くで降りると、いつの間にかオートロックで施錠されているマンションのエントランスの中へ。苦笑しながらマンションを出てふと見ると、右京はマンションの目の前にある不審な一軒家を見つける。


 放送日に家を空けていたこともあり、ようやっと録画視聴。シーズン毎に1話はある変化球エピソードですね。時系列の交錯したトリッキーな構成と頻繁に視点の替わる群像劇ちっくな物語は、集中して観ていないと振り落とされてしまいそうなくらいに濃密で、エンドロールが始まる時間いっぱい使って後日談なしに終わらせる演出は、緊迫感も抜群でした。
 それもそのはず、今週は「右京、風邪をひく」でお馴染みの古沢脚本×一風変わった撮り方をする橋本監督のコンビが手掛けた回なのです。砂本さん亡きいま、私が『相棒』脚本家メンバーの中で最も好きなのが古沢さんであり、お気に入りの監督が橋本さんなので、まさにきたるべくしてきた名エピソードといって良いでしょう。

 しかも家出幼女少女! おマセな女子小学生がこれまた可愛らしくて――なんて見ていたら、思った以上にキーパソンでした。さすがは『相棒』。幽霊女児がここまで物語に噛み、なおかつドラマ性を高めてくれるとは。いまはいないお姉ちゃんの「誰だって誕生日は祝ってほしい(うろ覚え)」から始まり、右京さんの「おめでとう」で終わる流れも綺麗で締まっています。12歳まで生きるのが大変だと言われた少年の運命の日、巻き込まれた大きな事件と彼の命を救った小さな奇跡。なんとも良い話じゃないですか。
 また、東映繋がりかはわかりませんが『特命戦隊ゴーバスターズ』の黒りんこと榊英雄さんも稀に見るクズ犯人でありながら、最後のところで情に負ける純粋さを併せ持った役柄を演じきっていて、こちらもナイスキャスティング。『ゴーバス』のときよりも心なし若めに感じました。
 加藤清史郎くんも優等生的な大人しさのある少年で今回のお話にぴったりです。

 時系列のシャッフルは簡単な事件でも格段に盛り上げることができる反面、物語を組むのが難しくもあるのですが、伏線の拾い方、気付きの快感、話運びのスマートさまで、どれをとっても文句なしの完璧な出来。最終回手前にして、今シーズン「バーター」に次ぐ傑作に巡り合うことができて嬉しく思います。
 来週は泣いても笑っても最終回。公式HPにアップされている予告編では、どうやら神戸君の名前も出ているようですが、果たして……?




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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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1.トリプルプレイ助悪郎(2007年刊)   2.名探偵に薔薇を(1998年刊)             3.化物語(2006年刊)          4.時砂の王(2007年刊)                  5.天帝の愛でたまう孤島(2007年)

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