2013.02/20 [Wed]
相棒 Season 11 第16話「シンデレラの靴」
★★★★☆
アポロン電機陸上部の監督・高木が自宅で血まみれの遺体で発見された。事件の前日、享が偶然スポーツクラブで同陸上部の次期監督候補になっていた、マラソンの元銀メダリストである桂馬麗子を見かけていたことから、右京は享とともに事件に首を突っ込むことに……。捜査一課の伊丹らに煙たがられながらも、右京らは現場を物色し冷凍庫の取っ手の指紋が消されていることに疑問を抱く。
ゲストは中山忍。水曜9時の刑事ドラマ枠では『はみだし刑事 情熱系』のさくらでお馴染みですね。さすがに10年も経っているとそれなりに老けて当時の可愛らしさはあまり見られませんでしたが、『はみ刑事』ファンとしては懐かしい顔の凱旋帰還は嬉しい限りです。
今回は明らかに怪しい人物のアリバイを崩していく半倒叙モノ。一般に倒叙モノというとお話の冒頭で殺人シーンが描かれ、そこから探偵役と犯人のスリリングな攻防が描かれていくわけですけど、今回はこの“半”の部分がひとつのミソとなっており、倒叙モノと見せかけて実は……といった具合に、フォーマットを利用してミスリードが仕掛けられています。
まあ、ミステリ馴れした視聴者は倒叙モノなのに殺人シーンが映らないあたりで相応の仕掛けが施されていることに気付いてしまうものの、そうしたメタ的な推理はミステリに挑む姿勢としては宜しくないですからね。反省しています。
とはいえ技巧的に見ても、何もミスリード一点突破の作風にはなっておらず、丁寧に張られた伏線と、ロジックによる証言の突き崩しが鮮やかに行われているあたりは、さすが本職はミステリ書きのハセベ脚本。純粋な謎解きミステリという観点では今シーズン随一、派手さはなくともレベルの高い回でした。
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