2012.12/17 [Mon]
映画『モンスター・パニック』
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★★★☆☆
頭が古いわ、私はプロの(ry
米国太平洋岸の漁港は経済的に下降の一路で、缶詰工場の誘致でその立て直しを計ろうと、漁業組合のボス、ハンクはやっきになっていた。しかし、インディアンの住民たちは、父母伝来の土地に工場が建設されることを恐れ、この計画に反対する。一方、町では恒例の“鮭まつり"が開催。しかし、今年は例年と違い、まつりを前に不気味な事件が相次いでいた……。 (1980年 アメリカ)
真冬のモンスター・パニック祭 2連弾!!
1本目はアメリカの港町での半漁人と人間の死闘を描いた、その名もズバリ『モンスター・パニック』。商業用に成長を促進させるホルモンを餌として投与した鮭を食べたシーラカンスという、妙にややこしい背景設定を持つ半漁人が群れを成して人間を襲います。そこは普通に鮭の変異種じゃダメだったのかしら。相手が鮭だと、あまりにも人間の食料というイメージが強すぎて神秘性に欠けるからなのかな。
そして、この半漁人の行動理由がまた斜め上をいっていて、なんと人間との間に子孫を残すために生殖本能に駆られて上陸してくるのです。半漁人たちは総じてオスなため、執拗に狙われるのは当然女性。男はブチ殺し、女は押し倒すという清々しいまでの下衆っぷりを発揮してくれます。
確かにモンスター・パニック映画にエロは付きものですけれど、それならいっそのこと怪物にエロいことをさせちゃえば良いんじゃない?的な発想には開き直りすら感じさせますね。いやさ、実際に半漁人が女性の水着を脱がせて強姦するシーンまで録っちゃうのはもはや狂気という他ないでしょう。誰得展開なの。
半漁人の造形は「ウルトラマン」でいうところのゲスラとザザーンを足して2で割ったような雰囲気(マニアにしかわからない)で、あまりリアルっぽくはありません。やけにノロマっちい動きも手伝ってむしろ愛嬌が沸いてくるくらいです。実際、単体の強さはそれでもなく、子供に火を点けられて炎上させられたり、殆ど裸同然のミス・サーモンに襲い掛かって逆襲に遭ったり、果ては大人たちによって集団リンチ状態に陥ったりとなかなかに哀愁を誘ってくれます。
ともあれ、モンスター映画として観るなら終盤の鮭まつりにおけるパニック描写はかなり真に迫っているし、そんな中でも笑いどころも盛り込んでくれて意外と面白い。クライマックスの舞台が遊園地だからって半漁人をメリーゴーランドに乗せちゃったりね。あの外見で普通にお客さんと回っている画はシュールすぎるw
最後まで観ても主人公が誰なのかいまいちハッキリしないのは少し気になりました。流れ的にはインディアンの青年が主役のように見えつつも、前半はそうでもないんだよなぁ。明らかに主役ポジションにいたキャラクターが入れ替わっているというか。途中で死んでしまったために仕方なく選手交代しました、みたいな違和感があります。
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