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積読本は積読け!!

300冊の積読本もなんのその、本や映画の感想などをつらつらと述べてみたり。

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映画『グリズリー・レイジ』

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アルバトロス 2007-10-05
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★☆☆☆☆
やったね、終わったんだ……俺たち、勝ったんだ……。
ハイスクールを卒業した4人の若者たちが、最後の思い出作りのためにキャンプ場に出掛けることに。ところが途中、立入禁止区域に立ち寄った彼らは、そこでグレズリーの子供を轢いてしまう。そこへ超巨大なグレズリーの親が現れ……。


真冬のモンスター・パニック祭 2連弾!!
 2本目はおバカな若者たちがノリに任せて立入禁止の森に入った結果、グリズリーに追われる目に遭う『グリズリー・レイジ』です。いやぁ、酷かった。クソ映画です。
 どこがダメなのかって、まず何よりも肝心のクマが出てこない。90分弱の映画にしてグリズリーが姿を見せたのはほんの5分程度ですよ。そりゃあ、基本的にモンスター・パニックは低予算を誤魔化すために怪物の登場を焦らすことはザラではあるし、それが恐怖演出に繋がるのも確かではあります。しかし、いくらなんでもこれはあんまりでしょう。
 だいたい、最初の時点からして登場人物が4人しかいないのに、そこに森林レンジャーや救援が駆け付けることもなければ、途中で誰かと出逢うこともない。キャラクターのうちの何人かは最後まで生き残らせなくちゃならないのだから、当然の如くグリズリーちゃんの出番も減るというものです。

 じゃあ、そのクマが現れない間に何をしているのかといえば、崖の上の際どいところを走行している最中にわざわざ仲間割れを起してハンドルを奪い合い、自滅で車をスクラップにしたり、誰もいない猟師小屋の探索に綿密すぎるほど時間を掛けたりと兎にも角にもダレるダレる。さすがに制作もスタッフも自覚しているのか、妙にスタイリッシュなBGMを流して全力で誤魔化そうとしてきます。
 さらにはたまにクマが出てきたかと思えば、主人公らを良い具合まで追い詰めていたにも関わらず、残り時間に配慮して姿を消す始末。ここももうちょっと自然に演出できてればまだマシなのですが、車内から外に出てみるとクマの巨体が煙のように掻き消えているという、ね。
 演出については他にもおかしな部分が多々あり、夜間の暗さに埋没することを懸念してなのか雷も鳴っていないのに謎ストロボであたりを照らすわ、助けを呼びに走って行ったハズの仲間がクマに襲われ、大ケガを負って1キロも戻ってくるわ、クマがめちゃくちゃな高さまで人をぶん投げるわ(重ねて言いますが、殺してしまうと物語が終わってしまうので)、人が死んだ際にいかにもアニメちっくな質感の血が毎度のようにカメラに飛び散るわと最底辺レベルです。

 挙句、風が吹けば倒壊してしまいそうなボロ小屋にクマを閉じ込めて、「終わったんだ!」ですよ。何これ? 1万人が観たら1万人が口をぽかんと開けたまま呆然としてしまうこと間違いなしの電波展開です。グリズリーが目の前まで迫ってきているのに、男が転んで「俺は良いから早く逃げろ!」→女「いやだ!」→男「構わないで行け!」のやりとりを繰り返すのもバカすぎる。良いから立てよ! 立って逃げれば解決すんじゃん! ていうか、わざわざ夜に逃げなくとも大人しく明るくなるのを待てよ!!
 いや、まぁそういうアホなヤツらだからクマに追い回されるハメになっているわけですが。登場人物の頭の悪さが天元突破しすぎて付いていけません。90分間をムダに過ごしたい人だけ、どうぞ見てください。


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はろーすみす

Author:はろーすみす
シリーズものも平気で数年寝かせる積読家。本格ミステリとスター・ウォーズ小説を中心に読み漁り、新刊・話題作はあまり追っていません。

好きなミステリ作家は古野まほろ、はやみねかおる、西尾維新、霧舎巧。
ジャンル外では築山桂と小川一水。
講談社ノベルスをこよなく愛す特ヲタ。

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