映画『アイアンマン2』

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★★☆☆☆
自分がアイアンマンだと公表してしまったトニー。パワードスーツを没収し、軍事目的で利用したい国防省からは圧力をかけられ、さらにロシアからやってきた謎の男に急襲されるなど、次から次へと災難が降りかかる。そのうえ胸に埋め込んだ「リアクター」の副作用で、体内毒素値が急激に上昇。肉体に深刻なダメージを受けたトニーは、人知れず苦しみはじめる。自分自身の生命の危機が迫る中、“アイアンマン”は試練に立ち向かうことができるのか!?　（2010年　アメリカ）


「アイアンマン」第2作。
　一ヶ月ほど前に地上波で放送があったものを、いまさらながらに録画視聴しました。
　このシリーズは何といっても主人公のキャラが濃い。良く言えば純真、悪く言えば子供っぽいトニーの性格を受け入れられるかどうかで、この作品の評価は変わってくると思います。
　私はダメでした。作中でも再三指摘されているとおり、強大な戦力となり得るアイアンマンスーツをあまりに軽率に扱いすぎでしょう。いくら刻一刻と命が削られていくような状況にあるとはいえ、誕生パーティーで酔った勢いのままアイアンマンスーツを着込んで光線（？）披露とかね。ほんと、この人何やってんの？という感じです。

　そりゃあ、アメリカ政府もお冠ですよ。それなのに、軍部が悪企みでマーク2を武器流用した、みたいな勧善懲悪的な単純な描き方が為されているところがノリ切れない。今回の事件も大半はトニーが撒いたタネのようなものなのに、これで勲章授与までされちゃうんだもんなぁ。敵役もあっさりとやられすぎだし。
　地上波で吹き替えを担当した池田秀一さんの声が壊滅的なまでに合っていないのも、作品への入り込めなさに拍車を掛けています。2時間、ずっと違和感が拭えませんでした。
　つまらないとまでは言わないけれど、限りなく微妙。『アベンジャーズ』や『マイテ・ソー』を匂わせるあまり、単体作品として観ると消化不良な箇所が多いのもマイナス点です。